セミリタイアしてからの問題の一つに、両親との関係性があります。
家族と同居したほうが生活費を抑えられるというメリットがある一方、セミリタイアしたことを両親が受け入れてくれるのかという問題があります。
両親と言えど他人です。セミリタイアしたことを告げることや同居することはあまりおすすめしません。
両親と一定の距離を保つことが、円滑なセミリタイア生活を送る上で重要になります。
セミリタイアする際に両親に言うべきか?
セミリタイアすることを正直に両親に言うべきでしょうか?
この問いに対する答えはNoです。また、できることなら両親とは同居しないほうがよいでしょう。
もちろん、両親との関係性は人それぞれ違います。仲が良い場合もありますし、家族と疎遠の方もいるでしょう。
しかし、両親にセミリタイアを告げることは、多くの場合においてトラブルの原因になってしまいます。
セミリタイアを両親に言うことのデメリット
「セミリタイア」という考え方自体が理解されない
一般社会において、セミリタイアは受け入れられないし理解されません。特に親世代の価値観ではほぼ100%セミリタイアという概念を受け入れてもらえないでしょう。
「老後はどうするんだ」とか、「何でもいいから働け」などと言われるのが落ちです。
私の母親が良い例です。姉が成人してからは「子育ては大変だから専業主婦になるべきだ」、「20代で子供を産まないと大変だ」、「結婚相手に長男は避けるべきだ」など古い価値観を押し付けていました。
数十年前の時代を生きてきた親世代にとって「セミリタイア」という考え方は全く無かった概念です。つまり、親世代にとってそのような生き方を受け入れることは自分の人生を否定することになるのです。
セミリタイアしたことが瞬く間に広がる
両親にセミリタイアを告げることで、瞬く間に家族、親戚、ご近所へとセミリタイアした事実が拡散する恐れがあります。
もし両親が家族以外の誰かに喋ってしまったら大変です。噂を聞きつけたご近所さんから色々と詮索されてしまいます。結果として、落ち着いたセミリタイア生活を送ることができなくなります。
社会全体として「セミリタイア」に拒絶反応を示す方が多いですから、ご近所さんからの視線が強くなります。セミリタイアするなら多くの人には告げずにひっそりと生活する方がよいのです。
金銭的なトラブルに巻き込まれる
セミリタイアすることを説明する過程で、資産額や投資の話は避けて通れません。ここに大きなリスクが潜んでいます。
まず、一般的に投資経験がない人にとっては「投資=ギャンブル」です。特に、親世代は「投資」という言葉に拒否反応を示す場合がほとんどでしょう。
もう1つの大きな問題はある程度の資産を保有していることがバレることです。
家族の中でもお金にだらしない人とそうでない人がいます。たとえ家族だったとしても、お金を持っていることが分かった途端に豹変する話はよく聞きます。資産がバレて金銭的な援助を要求される可能性があるのです。
セミリタイアすることを両親に伝えたがために、セミリタイアできずにもう数年働く羽目になったら目も当てられません。
家族と言えど、お金のことを伝える際は細心の注意を払うべきです。
セミリタイアを両親に言うことのメリット
一方で両親にセミリタイアを言うことのメリットは何でしょうか?
「生活費の節約」、この一点に絞られます。
両親がセミリタイアすることに理解を示して同居することができれば、「家賃」や「食費」などの生活費を抑えることができます。当然ながら1人で暮らすより、複数人で生活したほうが1人あたりの生活コストを抑えられます。
その結果、セミリタイアに必要な資産が少なくて済みます。場合によっては、かなり若いうちからセミリタイア生活に突入できるでしょう。
しかし、これはよほど理解力のある両親でなければ難しい話です。デメリットでもお伝えしたとおり、「セミリタイア」することを受け入れる両親はそうそういません。「セミリタイア」することを喜ぶ両親なんて世の中にいないのです。
一緒に住んでストレスが溜まるのであれば、せっかくのセミリタイア生活が台無しです。両親と良好な関係を維持するには、一定の距離をとった方がよいというのが私の意見です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
セミリタイア生活や配当金生活を快適に送るためには、両親との関係性が非常に重要です。
ただし、「セミリタイア」という概念を両親世代に理解してもらうことは難しいでしょう。セミリタイアを告げることを諦めて適度な距離で接するのがお互いのためです。
高校中退投資家Toshiも両親にセミリタイアすることを言わないつもりです。心配性の母親のことを考えれば、言わないほうがお互いにとって最適だと思うからです。
以上、ご参考になれば幸いです。