海外転勤すると日本の銀行口座はどうなるのでしょうか?
下記記事で海外転勤や海外移住した場合の証券口座の取り扱いについてご紹介しました。
日本に住まない「非居住者」になると、証券口座の解約が必要になケースがほとんどです。また、楽天証券のように口座の維持ができる場合でも、株式の売買ができないなど制限が付きます。
高校中退投資家TOSHIはSBI証券や楽天証券と相性のよい「住信SBIネット銀行」や「楽天銀行」を利用しています。投資をされているのであれば、これらの銀行口座を保有されている方も多いでしょう。
本記事では、証券口座に続いて海外転勤や海外セミリタイアをした場合の銀行口座の取り扱いについてご紹介します。
残念ながら「住信SBIネット銀行」と「楽天銀行」は口座の解約が必要です。将来的に海外転勤や海外移住を検討されている方は、メガバンクにも口座を保有しておくのがよいでしょう。
海外転勤が決まると銀行口座はどうなるのか?
それでは早速、「住信SBIネット銀行」と「楽天銀行」の海外転勤時の取り扱いについて確認していきましょう。
1. 住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行では海外転勤が決まると口座の解約が必要です。下記の通り、利用できるのは日本居住者のみと明記されています。
当社の口座をご利用いただけるのは日本国内に居住しているお客さまです。
口座開設後、海外に1年以上長期滞在し非居住者となる場合は、口座解約手続きをお願いいたします。
2. 楽天銀行
楽天銀行も住信SBIネット銀行と同様で、日本居住者のみが口座を開設することができます。
Q: 海外に住んでいても口座開設できますか?
日本国内にお住まいの方のみとさせていただいております。
出典:楽天銀行Q&A
残念ながら住信SBIネット銀行と楽天銀行は、海外転勤時に口座を解約しなければいけません。
3. その他のネット銀行
それではその他のネット銀行はどうでしょうか?
結論として、ソニー銀行以外は口座の解約が必要です。
銀行名 | 海外転勤時の口座の取り扱い | 出典 |
---|---|---|
イオン銀行 | 口座の解約が必要 | URL |
auじぶん銀行 | 口座の解約が必要 | URL |
PayPay銀行 | 口座の解約が必要 | URL |
セブン銀行 | 口座の解約が必要 | URL |
オリックス銀行 | 口座の解約が必要 | URL |
GMOあおぞらネット銀行 | 口座の解約が必要 | URL |
ソニー銀行 | 口座を保有されている方は引き続き利用が可能。ただし、所定の手続きが必要。 | URL |
注:2023年1月時点の情報を基に作成。
大手ネット銀行の中で非居住者でも口座を維持できるのは「ソニー銀行」のみです。
「ソニー銀行」では円預金、外貨預金、振り込み、外貨送金の受け取りが可能です。一方で、ソニー銀行の口座から海外へ外貨送金はできません。
また、ソニー銀行では「Sony Bank WALLET」というデビット付キャッシュカードが利用できるのもメリットです。このカードを保有していれば、現地ATMを利用してソニー銀行の外貨口座から現地通貨を引き出すことが可能です。
4. 主要メガバンク
では、三菱UFJ、三井住友、みずほといったメガバンクの場合はどうでしょうか?
銀行名 | 海外転勤時の口座の取り扱い | 出典 |
---|---|---|
みずほ銀行 | みずほダイレクト(無料)に契約することで日本国内向け送金は可能。 | URL |
三井住友銀行 | SMBCダイレクト・グローバルサービスを提供。月額220円。 | URL |
三菱UFJ銀行 | グローバルダイレクトを提供。月額300円。 | URL |
注:2021年1月時点の情報を基に作成。
ネット銀行とは異なり、メガバンクであれば基本的に口座の維持は可能です。
みずほ銀行では非居住者でも日本国内での送金は可能です。しかし、ソニー銀行同様に海外送金などのサービスは利用できないようです。
三井住友銀行や三菱UFJ銀行では、月額で費用はかかるものの、残高照会、国内振り込み、海外送金などの基本的なサービスが利用できます。
結論としては、メガバンクでは口座の維持はできるものの、各種サービスを利用するには月額手数料を支払う必要があります。
サービスの充実度を考慮すれば、三井住友銀行か三菱UFJ銀行に口座を保有しておく必要があるでしょう。
まとめ
海外転勤や海外セミリタイアして「非居住者」になると、主要ネット銀行では原則口座の解約が必要です。
日本から海外への送金などを想定されているのであれば、三井住友銀行や三菱UFJ銀行などのメガバンクの口座を保有しておく必要があるでしょう。
個人投資家にとって便利な住信SBIネット銀行や楽天銀行では残念ながら口座の解約が必要なります。
以上、ご参考になれば幸いです。
非居住者になるのであれば、下記記事でご紹介したWiseも検討の余地があります。
または思い切って海外に銀行口座を開設することも1つの手です。ただし、近年では口座開設は難しくなってきています。