「アッパーマス層」という言葉をご存知ですか?
「アッパーマス層」は純金融資産保有額が3,000万円以上5,000万円未満の方々を指します。
投資を始めて資産形成に励むのであれば、この「アッパーマス層」を目標にするとよいでしょう。老後資金としても十分な金額ですし、これだけの資産があればお金の不安をほとんどなくすことができます。
本記事ではそんなアッパーマス層到達への道のりや難易度についてご紹介していきます。
アッパーマス層は時間さえかければ誰でもなれるチャンスがありますので、是非本記事を参考に目指していきましょう。
高校中退投資家TOSHIの基本情報
- 投資歴約6年の会社員投資家
- 30代でアッパーマス層へ到達済み
- 年間配当金は税引後50万円以上
- 証券外務員/簿記/FP技能検定の資格を保有
アッパーマス層へは意外と平坦な道のり?
資産3,000万円以上のアッパーマス層と聞くと自分には手が届かない世界だと思うかもしれません。しかし、このアッパーマス層に仲間入りするのは実はそんなに難しくありません。
実際に野村総研の調査によれば、2019年に純金融資産保有額が3,000万円以上の世帯は全体の約22%もいます。
つまり、5世帯に1世帯以上がそれだけの資産を保有していることになります。意外に多くの方が資産3,000万円を突破してるのです。
毎月の投資額はそんなにいらない
もちろん、アッパーマス層の多くの方は高齢者層でしょう。例えば、大企業に勤めていて退職金を数千万円手に入れたような方です。
残念ながら、日本企業が置かれている状況を考えれば、現役世代のほとんどの方はこのようにはいきません。
しかし、投資期間さえ確保できれば実は3,000万円という資産を作るのは難しくありません。
積立投資をした場合のシミュレーション結果を下表に示します。年利は5%を仮定しています。
投資額 | 10年 | 20年 | 30年 | 40年 |
---|---|---|---|---|
月1万円 | 1,552,823円 | 4,110,337円 | 8,322,587円 | 15,260,202円 |
月2万円 | 3,105,646円 | 8,220,674円 | 16,645,173円 | 30,520,404円 |
月3万円 | 4,658,469円 | 12,331,011円 | 24,967,760円 | 45,780,605円 |
月4万円 | 6,211,292円 | 16,441,347円 | 33,290,346円 | 61,040,807円 |
ご覧の通り、月2万円の積立投資を40年続ければ3,000万円まで到達します。月3万円の投資を継続すれば4,500万円、月4万円なら6,000万円まで資産を作ることが可能です。
大卒22歳で入社して毎月コツコツと2万円を投資し続けるだけで、定年する頃には3,000万円の資産が作れます。もし退職金がもらえるのであれば、さらに多くの資産を老後資金として確保できます。
仮に夫婦共働きであれば1万円ずつを投資に回すだけでよいのです。
月5万円とか10万円などと聞くとハードルが高いですが、月1~2万円であれば給料が低くても工夫次第で捻出できるはずです。
アッパーマス層へはつみたてNISAだけで問題ない!
アッパーマス層へ到達するためにやることはNISA口座を使って月2万円以上を積み立てるだけです。
NISAとは「少額投資非課税制度」のことを言います。このNISA口座内では投資にかかる税金が非課税になります。つまり、投資で儲けが出ても税金を払う必要がありません。
「つみたてNISA」には年間40万円の非課税枠があります。月ベースに直せば約3.3万円ですから、先にご説明した月2万円の積立額はこの枠内に収まります。
なお、つみたてNISAは20年の期限付きの制度です。しかし、金融庁は財務省に対してこの期限の撤廃を求めています。
人口が急速に減少し給与も上がらない日本では資産形成の重要性がますます高まっています。近い将来NISAの非課税期間の延長が期待できるでしょう。
投資商品は全世界株式がおすすめ!
それではどのような商品へ投資すればよいのでしょうか?
おすすめの投資商品は全世界の株式へ投資する投資信託です。
例えば、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が手数料が安くおすすめです。
投資期間を数十年という長期間確保できるのなら、株式のみの投資信託を選定すべきです。なぜなら、過去の結果から株式が最もリターンが高いからです。
また、全世界の株式を投資対象にする商品であれば、銘柄の入れ替えについて心配する必要はありません。
アメリカへの集中投資が良いとか、今後はインドが伸びるとか色々な意見があります。
しかし、アッパーマス層を目指すだけであればあれこれ考える必要はありません。シンプルに全世界の株式へ投資し続けるだけで到達できる可能性がかなり高いのです。
早期退職を目指さなければ資産形成は難しくない
最近はFIRE(経済的自立と早期退職)という言葉が浸透してきました。
FIREは定年よりも前、例えば30代や40代にリタイアして資産所得をベースに生活するような生き方です。
このFIREを目指すのであれば投資の難易度は一気に上がります。
月2万円の投資では3,000万円を貯めるのに40年かかるわけです。これを例えば半分の20年に短縮するためには、月8万円程度の投資資金が必要です。
給料が少ない20代で月8万円を投資に回し続けるのはかなりきついでしょう。また、30代になれば結婚して子供ができるかもしれません。お金がかかる時期にこれだけの投資資金を確保するのは普通の家庭であれば難しいのです。
まとめ
本記事ではアッパーマス層を目指すための道のりについて解説しました。
資産3,000万円以上なんて遠い世界のように感じますが、月2万円の投資を続けるだけで到達できる可能性があります。
夫婦ならたった月1万円ずつの投資です。ハードルは決して高くありませんので、是非チャレンジしていただきたいところです。
一方で、純資産1億円以上の富裕層を目指したいとか、FIREを目指したいのであればもっとチャレンジングな投資が必要になります。あるいは副業をして収入を上げたり、極限まで生活費を下げて投資の種銭を確保する必要があります。
以下の記事も参考にしていただければ幸いです。