投資・資産形成

インデックス投資をほったらかしにできるのは上級者?

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

よくインデックス投資はほったらかしでよいと言われます。

このような話を聞くと投資家の中にはそんなの「思考停止」だとか「脳死」などと揶揄する方がいます。

しかし、実際のところはどうなのでしょうか?

ひたすらインデックス投資を継続した方がリターンがよかったという話はよく聞きます。

そこで本記事ではインデックス投資をほったらかしにするというテーマで解説していきます。

インデックス投資は個人投資家の最適解の1つ!

インデックス投資_ほったらかし多くの個人投資家にとってインデックス投資は最適な投資手法の1つになります。

そもそもインデックス投資とは「日経平均やNYダウなどの指数に連動する投資成果を目指す手法」です。

このインデックス投資には以下のような利点があります。

  • 投資の手間がかからない
  • 分散投資が容易である
  • 難しい分析などが不要

例えば、日経平均であれば225社で構成されているため、日経平均に連動する商品を1つ購入すれば間接的に225社を保有することができます。

個別株を225銘柄購入して管理するのは非常に大変で多額の資金が必要です。インデックス投資なら投資に手間をかけずに分散投資ができるのです。

また、個別株などを購入するのであれば、決算情報の確認など銘柄分析が必要になります。

しかし、インデックス投資は市場全体へ投資するわけですから、このような細かな分析は不要です。

昨今では全世界の株式に連動する銘柄も出ていますから、世界中の国へ投資することも容易になってきています。

個人投資家にはメリットばかり

インデックス投資は個人投資家にとって最適な投資手法の1つになるでしょう。

その理由は以下の通りです。

  • 個人投資家には時間がある
  • 難解な分析は不要
  • 本業からの収入がある

インデックス投資では投資対象を株式指数にすれば、長期的には年率5%前後のリターンを狙えると言われています。

しかし、実際には数十%増加する年もあれば、逆に数十%下落する年もあります。つまり、毎年5%程度増えていくわけではありません。したがって、短期で大きな成果を出すことは難しいのです。

投資のプロであれば短期で結果を出さなければお客さんに逃げられてしまいます。しかし、個人投資家は老後資金など数十年先をゴールに投資するのが一般的なので十分な時間があります。

そして、インデックス投資は難しい経済指標や株価チャートの分析は必要ありません。プロではない素人でも投資を長期的に継続しさえすれば、それなりの結果を出すことが可能です。

また、個人投資家は本業からのお給料があります。本業で稼いだお金の一部を積立投資でコツコツ投資に回すことができます。

収入を投資に依存しているわけではないので、株価下落時にも投資にお金を回し続けることができます。これが後に株価が上昇した際の大きな利益になるのです。

このようにプロではない個人投資家にとっては、インデックス投資こそが最適な投資手法の1つと言えるでしょう。

ほったらかしの方がリターンが高い?

投資の世界で有名な話があります。

それは「投資していたことを忘れていた人が最も運用成績がよかった。」というものです。

投資で頻繁に売買をすると証券会社へ手数料を払うことになりますし、気になる商品を買い漁ったところで成績が上がるとも限りません。

結果として、頻繁に売買した人よりも長期で同じ商品を運用(放置)し続けた方が成績が良かったということになるのです。

こう言った話からも思考停止でインデックス投資のほったらかしが一番ということがよく言われます。

しかし、これは個人的には半分当っていて半分間違っているのではないかと考えています。

以下ではその理由を解説していきます。

インデックス投資はいきなりほったらかしにできない!

投資初心者がインデックス投資を始めてほったらかしで数十年も運用することはほぼ無理でしょう。

例えば、投資商品を間違えたままほったらかしにすることはできません。リターンが期待できない銘柄を長期で保有してもほとんど利益が得られなかったという事態になりかねないからです。

つまり、ほったらかしにする前に適切な投資商品を選べるだけの勉強は必要になるのです。

手数料の高い商品を購入してしまう

インデックスへ連動するインデックスファンドを購入した場合、一定の手数料を支払う必要があります。

例えば、米国株へ投資するインデックスファンド1つ取っても、手数料が1%近いものもあれば、0.1%程度の安いものもあります。

同じ指数へ投資するのであれば基本的にリターンは変わりません。したがって、手数料が高すぎる銘柄でほったらかしにするとリターンを大きく下げてしまいます。

例えば、1,000万円を運用した場合の1%/年と0.1%/年の手数料は以下の通りです。

手数料1%:10万円

手数料0.1%: 1万円

このようにたった1年の運用で手数料の差は9万円程度にもなります。長期で運用すれば手数料の差はどんどん大きくなりますし、運用額が大きくなればなるほど支払う手数料も増えていきます。

SNSなどを見ているとどうみても手数料が高すぎる商品へ手を出そうとしている投資初心者の方をよく見かけます。割高な商品を購入しない程度の知識は身につける必要があります。

投資対象を間違える

インデックス投資と一口に言っても、投資先のインデックス(指数)はたくさんあります

インデックス投資の王道といえば、S&P500指数など米国株へ連動する指数への投資です。

このことをしっかり理解せずに新興国や日本の株価指数をメインの投資対象にされてしまう方がいます。

例えば、日本は「失われた30年」と言われるようにバブル崩壊から株価は低迷を続けています。

このような指数を投資先のメインに選んでしまうと大きなリターンが得られない可能性もあるのです。

また、米国株への投資であっても数十年という年月で考えた時にどうなるか分かりません。将来的に米国の影響力が大きく低下する可能性も十分考えられるからです。

このように投資対象のインデックスはしっかりと見極める必要があります。手数料同様にしっかりと知識を身につける必要があるのです。

周りの声に振り回される

そして投資をしていると周りの声が気になるのも事実です。

最初からインデックス投資で一つの商品を積立購入し続ける方なんてよほどの変わり者です。

普通は他人が購入している商品が気になって仕方ないし、話題の商品があれば購入したくなるものです。

実は私もその一人です。

あれもこれもと様々な銘柄へ手を出してきましたが、投資を始めた頃に購入したインデックスファンドが最もよいパフォーマンスを出しています。

このように様々な経験をしながら徐々に王道のインデックスファンドへの投資へと行き着くのです。

暴落に耐えられない

いくら頭で分かっていても、いざ暴落に出くわすと落ち着いていられないのが普通です。

株価が暴落したリーマンショックは2008年、コロナショックは2020年です。

大きな暴落というのはおよそ10年に一度起こるものです。

このような稀な出来事が起きると、株価の暴落に冷静にいられず売却してしまうのです。

投資をある程度の期間継続し、このような大暴落を経験して始めてほったらかしにできるのです。

投資の中級以上になって始めて「ほったらかし」へ

「思考停止でほったらかし」という状態にできるのは基本的に投資中級者以上です。

上述の通り、まずは投資の勉強をして優良なインデックスファンドや投資対象にする指数を選ぶ必要があります。

最初は周りの声に振り回されてしまい、適切ではない銘柄を購入してしまうこともあるでしょう。しかし、少しずつ慣れてくればどのような銘柄に投資すべきか分かってきます。

そして、投資を続けることで株価の変動などにも徐々に慣れていきます。世界的な暴落を経験すれば、投資がどのようなものかより理解できるでしょう。

こうした経験を通じて初めて「ほったらかし」とか「思考停止」でインデックス投資をすればよいという言葉に行き着きます。

最初からよい銘柄に巡り会える運を持っており、そしてどのような状況でも積立投資をずっと放置できるほどの精神を兼ね備えた人なんて逆に稀です。

だからこそ最初は少額から投資を始めてどういうものか理解していく必要があるのです。

貧乏人だって関係ない!少額から投資は可能です!自分は貧乏人だから投資なんて無理だとお考えではないでしょうか? 実は投資を始めるのにたいしたお金は入りません。投資は100円などの少額からできますし、むしろ少ない金額から慣れていったほうが大きな失敗を避けられます。 本記事ではお金がない貧乏人でも投資ができることをご紹介していきます。投資の第一歩に踏み出せない方はぜひご覧ください。...

このように巷でよく言われる「思考停止や脳死でインデックス投資の積立」は投資の中級者以上の言葉になるでしょう。

それまではインデックス投資といえども多少の勉強をしたり色々と考えているわけですから思考停止にはなりません。

色々と経験して考えた結果、「インデックス投資のほったらかしが自分にとって一番いいよね」という状態になるのです。

以上、ご参考になれば幸いです。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA