NISA(少額投資非課税制度)を活用して投資をするならどんな銘柄へ投資すればよいでしょうか?
多くの方はランキング上位の人気銘柄を投資対象としてまず検討されるでしょう。しかし、ランキング上位でも長期積立に向かない商品はたくさんあります。
そこで本記事では大手ネット証券のSBI証券と楽天証券のNISAで購入されている人気銘柄のランキング(2023年5月)を解説していきます。NISAで投資をする際の商品選定の参考にしていただければ幸いです。
なお、2023年4月のランキングは下記記事でもご紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
2023年5月のNISAランキング
2023年5月のSBI証券と楽天証券のNISAランキングは以下の通りです。
順位 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
1 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
2 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
3 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
4 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド |
5 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | eMAXIS Slim先進国株式インデックス |
6 | eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) |
7 | Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式) | iFreeレバレッジ NASDAQ100キャピタル世界株式ファンド |
8 | ニッセイ外国株式インデックスファンド | ニッセイ外国株式インデックスファンド |
9 | SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | iFreeNEXT インド株インデックス |
10 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | キャピタル世界株式ファンドニッセイ |
出典:SBI証券HP及び楽天証券HPより作成。SBI証券は5月のつみたてNISAの積立設定金額ランキング、楽天証券は5月のNISAの積立設定金額ランキング。
SBI証券のランキングでは前回5位の「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」が外れて、「Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)」がランクインしました。
楽天証券の方も1銘柄入れ替えがありました。前回9位の「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」が外れて、「iFreeNEXT インド株インデックス」がランクインしました。
ランキング上位商品のご紹介
今月は楽天証券の9位にランクインした「iFreeNEXT インド株インデックス」をご紹介していきます。
iFreeNEXT インド株インデックス
「iFreeNEXT インド株インデックス」は成長著しいインドの株式へ投資できる投資信託です。対象指数は「Nifty50指数」でインドで上場する50社を対象としています。
中国はすでに人口減少に入ろうとしている段階ですが、インドの人口は今後もまだまだ増加する見込みです。GDPも近いうちに日本を抜いて世界3位になると言われており、世界経済での存在感が高まっています。
本銘柄は2023年3月13日に設定されたばかりの新しい銘柄です。上述の通り成長著しいインドへ投資できる数少ない投資信託であるため人気を集めているのでしょう。
一方で、新興国への投資ということもあり、信託報酬は年率0.781%とかなり高めです。全世界株式やS&P500指数へ投資する投資信託では0.1%程度の時代です。手数料の高さには注意が必要です。
「iFreeNEXT インド株インデックス」の構成銘柄
「iFreeNEXT インド株インデックス」の投資対象である「Nifty50指数」の構成銘柄を下表に示します。
1位のReliance Industriesは石油関連の企業、2位のHDFC Bankと3位のICICI Bankは銀行です。世界的に見るとまだ馴染みが薄い企業が並んでいます。
順位 | 銘柄 | 比率 |
---|---|---|
1 | Reliance Industries | 10.32% |
2 | HDFC Bank | 9.38% |
3 | ICICI Bank | 8.08% |
4 | Housing Development Finance Corporation | 6.34% |
5 | Infosys | 5.63% |
6 | ITC | 4.73% |
7 | Tata Consultancy Services | 4.16% |
8 | Larsen & Toubro | 3.60% |
9 | Kotak Mahindra Bank | 3.59% |
10 | Axis Bank | 2.97% |
出典:大和アセットマネジメントHPの情報より作成(2023年4月末時点の情報)
セクター別の割合
次に「Nifty50指数」のセクター別の投資割合を下表に示します。
金融セクターがトップで約4割を占めます。2位と3位は情報技術と石油・ガス・消耗燃料のセクターが約12%になっています。
順位 | セクター | 構成比 |
---|---|---|
1 | 金融 | 38.44% |
2 | 情報技術 | 12.74% |
3 | 石油・ガス・消耗燃料 | 12.15% |
4 | 日用消費財 | 9.73% |
5 | 自動車・自動車部品 | 5.52% |
出典:大和アセットマネジメントHPの情報より作成(2023年4月末時点の情報)
リターン
「iFreeNEXT インド株インデックス」は設定まもない銘柄であるため、「Nifty50指数」の暴落率を以下に示します。
2018年:-6.8%
2019年:11.5%
2020年:6.0%
2021年:36.5%
2022年:11.2%
過去5年の暴落率を確認するとかなり高いリターンであることが分かります。
注目すべきは2022年のリターンが約11%と高いことです。米国株も全世界株も2022年は一桁代のリターンでした。ナスダックのような指数では大きなマイナスになったくらいです。
まとめ
本記事では2023年5月のNISA人気ランキングをご紹介しました。楽天証券の9位にランクインした「iFreeNEXT インド株インデックス」の詳細を解説しました。
「iFreeNEXT インド株インデックス」はインドの株式へ投資できる数少ない投資信託です。
インドは今後も長期間の人口増加が見込め、GDPも近いうちに日本を追い越します。2022年に二桁の成長していますので、注目したい銘柄の一つです。
以上、ご参考になれば幸いです。