投資を始めてみたいけど失敗したらどうしようと不安になっていませんか?
実は日本人は投資がうまくいかない要素をたくさん持っています。これには日本人の置かれている状況や生活スタイルが大きく影響しています。
本記事では投資がなぜうまくいかないのかその理由を説明するとともに、初心者がやるべき投資手法について解説していきます。
日本人は投資で失敗しやすい!
投資で失敗する人が多い?
テレビやネットで投資詐欺に遭ったというニュースをよく見かけませんか?
中には何十年も一生懸命働いて受け取った退職金をパーにしてしまう人もいるくらいです。
常識的に考えれば「なぜそんなことに引っ掛かるの?」と思うものです。しかし、現実問題として日本人は投資詐欺によく引っ掛かっています。
投資に対するアレルギーがある
上記のようなニュースを浴びれば浴びるほど「投資は怖いもの」だと考えがちです。
実際に私の周りでは投資をやっている人はほとんどいません。
私の親も投資はギャンブルだと考えています。ですから、投資をしているなんて言おうものなら泣いてやめてくれと言われてしまうでしょう。
このように日本人の多くは投資にアレルギーがあり、投資をしようとしないのです。
投資がうまく行かない理由とは?
それではなぜ多くの日本人は投資がうまくいかないのでしょうか?
実は我々が置かれている状況が大きく影響しています。以下ではその理由を説明していきます。
金融教育を受けていない
みなさんは学校で投資について学んだことはありますか?
少なくとも私はありません。
もちろん、大学でそういった分野を専攻していれば学んだことはあるかもしれません。しかし、義務教育の過程では投資の重要性について学ばないのです。
したがって、投資を始めようと思ったのなら、自分で一から勉強しなければいけません。
しかし、多くの方は基礎的な知識すらないため、何をどう勉強してよいかわからないのです。
その結果、よく分からずに人気商品に手を出して失敗するような事態に陥ります。あるいは人から聞いたことを鵜呑みにしてしまうのです。
王道の投資をしない
そして正しい知識がないために王道の投資をしないことも問題です。
王道の投資とは「インデックス投資」と言われるものです。
日経平均やNYダウのような株式指数に連動する商品(インデックスファンド)をコツコツ積立投資することが推奨されています。
しかし、日本ではいきなり個別株投資や株主優待に興味を持ったり、それなりの資金が必要な不動産投資に手を出す方が後を絶たちません。そういった投資の方が人気なのです。
その結果、必要以上にリスクを取りすぎて投資で痛い目に遭います。そして、投資は怖いものだ、自分には無理だと感じてしまいます。
投資に対する嫌悪感
「汗水垂らして働く」というフレーズを聞いたことはありませんか?
日本の多くの方はこのような価値観を持っています。
株や債券から得られる利益を不労所得といいます。特に何もしなくてもお金が得られるからです。
そのため、株などから得られたお金は汚いもので、楽をして稼ごうとしている悪いイメージがあるのです。
したがって、日本人の間では投資の話はタブーなのです。投資について身近に相談できる人や場所がありません。
日本人の性格も影響
また、日本人は人に騙されやすい性格を持っています。
例えば、銀行員に相談して手数料の高い商品をまんまと買わされてしまう方がたくさんいます。親身になって聞いてくれる銀行員がまさか自分を騙すとは考えないのです。
また、勧められたものをきっぱり断ることができない人も多いです。
日本人は控えめな方が多く、自己主張が強くありません。周りに言われるがままにダメ商品を購入してしまうのです。
合理的に行動できない
一方で、そんな日本人はギャンブラー的な一面も持っています。
年末の宝くじを楽しみにしている方もたくさんいるのではないでしょうか?
しかし、宝くじの公式サイトによれば、当選者へのリターンは50%を下回っています。
つまり、購入した時点で半分損しているようなものです。それでも、一握りの高額当選者になることを夢見て宝くじを買ってしまうのです。
また、私は30代ですが友人の中にはマイホームを30年ローンで購入してしまう人もいます。なぜなら、親世代もそのように購入してきたからです。
しかし、今は時代が違います。人口が急速に減少して家が余っている時代です。
貯金もほとんどないのにマイホーム(不動産)に全振りするような行為が日本人の中では平然と行われているのです。
投資は時間をかけてコツコツ行うもの
投資は短期的に行うものではなく長期的にやるものです。なぜなら、株価の変動を予測するなんてできないからです。
国もつみたてNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった税制優遇制度を設けています。これらの制度は数十年という長期間においてコツコツ投資することを前提にしています。
投資を始める時期が悪ければ、数年株価が低迷する局面があるかもしれません。
しかし、その期間を我慢して投資を続けられれば、その後は株価が上昇する可能性が高いのです。
多くの方はそこまで持てずに投資の世界から退場してしまいます。投資を成功させるためには長期的に投資を続けることが重要です。
どんな投資からスタートすればよい?
それではこれから投資を始める方はどんな投資からスタートすればよいのでしょうか?
投資が身近なものでない日本人にとってまず重要なのは投資に慣れることです。
投資はこういうものだということを経験して、理解することを最優先にすべきです。その土台をしっかり作ることが成功への近道です。
まずはインデックスファンドの積立を!
そこでまずやるべきなのは投資の王道であるインデックスファンドの積立です。
ありきたりですが、「少額」、「分散投資」、「積立」がキーワードです。
毎月のお給料から月数万円などの形で幅広く分散された商品(投資信託など)を購入していくことをおすすめします。
これを最低1年、欲を言えば数年は継続してください。
この間に他の投資に手を出す必要はありません。ここでしっかり投資がどういうものか理解するのです。
インデックス投資の積立は野球で言えば素振りやキャッチボール、サッカーで言えばリフティングのようなものです。
派手なテクニックに惹かれるのは分かります。しかし、基礎なくして高度なものにチャレンジしてもうまくいきません。
全世界株へ投資する投資信託がお勧め!
具体的に1つ商品を挙げるとすれば、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」がよいでしょう。通称オルカンと呼ばれる商品です。
この商品1つを購入するだけで全世界の株式約2,800銘柄を保有することができます(2023年5月時点)。
私は投資歴約7年の間に様々な商品を購入してきました。しかし、どの国の経済がこの先伸びるかなんて全く分かりません。
そのため、アメリカや日本など特定の国ではなく、全世界の株式を満遍なく保有するのが、最もシンプルでお勧めだと考えています。
証券会社はネット証券を活用
銀行や対面の証券会社で投資を始めようとしてはいけません。
なぜなら、まんまと銀行員の口車に乗せられて手数料が高い商品を購入させられてしまうからです。
そこで投資を始める際に口座開設すべきなのは以下のようなネット証券です。
- SBI証券
- 楽天証券
特に2023年時点でSBI証券がサービスの充実度から考えて頭一つ抜けています。
やるべきことは以下の通り非常にシンプルです。
SBI証券の口座開設→オルカンの定期積立
これだけの設定をして数年放置しましょう。
この基礎トレーニングをするかしないかが投資成功の成否を分けるのです。
以上、ご参考になれば幸いです。