「配当金生活を目指したいが難しいことは嫌だ!」
こんなふうに考えているならおすすめの銘柄があります。それは「MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(銘柄コード:2559)」です。
本記事ではこの2559への投資で配当金生活を実現できるか解説していきます。
MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559)のみへの投資では配当金生活のハードルは高くなりますが、ポートフォリオの中心に検討できる銘柄です。
2559で配当金生活はできるのか?
MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559)は全世界の株式へ投資ができる国内ETF(上場投資信託)です。
この商品を1つ購入すれば間接的に全世界の株式を保有することができます。したがって、商品選定に悩む必要がありません。シンプルな投資を希望する方にはうってつけの銘柄になるでしょう。
以下ではこの2559で配当金生活を目指すことができるのか解説していきます。
2559の特徴とメリット
まずは2559へ投資するメリットを以下に列挙します。
2559へ投資するメリット
- 全世界の株式へ投資が可能
- 信託報酬が安い
- 二重課税を自動で調整
- 日本円で購入できる
- 売買手数料が安い
全世界の株式へ投資が可能
2559へ投資すればこの商品だけで全世界の株式を保有することができます。
2559が連動を目指す「MSCI All Country World Index」は世界数十カ国の約3,000銘柄を対象にする指数です。
この商品へ投資すれば世界中の株式へ広く分散できるため、個別株投資のための難解な分析は不要です。
信託報酬が安い
世界中の株式が保有できるにもかかわらず低コストで商品の保有が可能です。2559の信託報酬は0.0858%(税込み)と非常に安い水準です。
仮に100万円投資をしたとしても、年間たった858円しか手数料がかからない計算です。この手数料だけで全世界の株式を保有できるのですから安いものでしょう。
二重課税を自動で調整
外国株式の配当金には二重課税の問題があります。
例えば、米国株から配当金を受け取る場合、最初に米国の税金10%が課されてから日本の税金(20.315%)が徴収されます。
1万円の配当金を受け取った場合
米国の税金:10,000円 × 10% = 1,000円
日本の税金:(10,000円 − 1,000円) × 20.315% = 1,828円
合計:1,000円+1,828円 = 2,828円
結果として米国と日本の合計で30%近い税金を払う必要があります。この払い過ぎた分を取り戻すためには、確定申告で外国税額控除という手続きが必要になります。
米国株などを購入されている方は自分で手続きが必要ですが、2559ならこの調整を自動で対応してくれます。
日本円で購入できる
2559なら日本円で購入して日本円で分配金がもらえます。
為替リスクがあることは理解しておく必要があるものの、日本円だけでシンプルに投資ができます。
したがって、米国株を始めとする外国株への投資と比較して購入のハードルは大きく下がります。
売買手数料が安い
国内株式であれば売買手数料を抑えて投資ができます。
例えば、SBI証券や楽天証券であれば国内株式は基本的に無料で取引ができます。
米国株(米国ETF)でも買付手数料が無料の銘柄がありますが、売却時には基本的に手数料が発生します。
配当利回りはどの程度あるのか?
配当金生活を目指すのであれば重要なのは配当利回りです。なぜなら、配当利回りによって必要な投資額が変わるからです。
2559の配当利回りは「1.65%」です(2023年1月13日時点)。
2022年の分配金:222円/株
株価:13,475円/株
分配金利回り:1.65%
高配当株では3~4%の銘柄も多数ありますが、2559の利回りは高配当銘柄の半分ほどしかありません。
配当金生活に必要な投資額
それでは配当金生活に必要な投資額はどの程度になるのでしょうか?
総務省の家計調査によれば、単身世帯の生活費は月15万円程度だと言われています。年間生活費に換算すれば180万円です。
こう考えると2559で配当金生活を目指すのであれば、必要な投資額は約1.1億円と高額になります。
180万円÷222円=8,108株
8,108株×13,475円=1.1億円
一方で、これは配当金にかかる税金を加味していませんから、実際には更に投資資金が必要になる可能性があります。
配当金はどんどん増えていく可能性がある
1.1億円の投資資金の確保なんて普通の人にはできません。しかし、配当金は年々増えていく可能性があります。
2559は設定から数年しか経過していませんが、以下の通り1株あたりの配当金は増加傾向にあります。
6月 | 12月 | 合計 | |
---|---|---|---|
2020年 | 39円 | 64円 | 103円 |
2021年 | 75円 | 81円 | 156円 |
2022年 | 111円 | 111円 | 222円 |
2023年 | 148円 | 126円 | 274円 |
また、2559と同じように全世界の株式へ投資ができる米国ETFにVT(バンガード・トータル・ワールドストックETF)があります。
VTは2008年から運用されていますが、下図の通り年間配当金はどんどん増えています。
コツコツと積立投資をしていけば、増配によって試算結果よりも少ない投資額で配当金生活に突入できる可能性があります。
高配当株を保有するのもあり
2559は全世界の株式へ投資できる優良商品です。
しかし、ここまでにご紹介した通り現時点の配当利回りは1%台と低めです。したがって、2559のみへの投資で配当金生活にたどりつくことは、一般的な給与水準の方には非現実的です。
そこで2559をコアな投資先とし、もう少し配当利回りの高い銘柄を組み合わせる手法もおすすめです。
例えば、日米の高配当株への投資を組み合わせることです。
こうすれば2559のみで配当金生活を目指した時よりも必要な投資資金をかなり抑えることができます。
まとめ
本記事ではMAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559)で配当金生活が実現できるかどうかをご紹介しました。
2559への投資には多くのメリットがあるものの、それ単体では配当金生活に莫大な投資資金が必要になります。
一方で、2559をポートフォリオのコアに据えて、サテライトで高配当株などを保有する方法を取れば、必要資金を抑えた上で配当金生活を目指すことができます。
以上、ご参考になれば幸いです。