投資の世界では「雪だるま式に資産が増える」と表現されることがあります。
投資を始めた頃なんとなくこのフレーズの意味が理解できたものの、どういうことか実感はあまりありませんでした。
しかし、投資を6年、7年と続けていくうちにだんだんとこの意味が理解できるようになりました。
本記事では私の実体験も含めて「雪だるま式に資産が増える」とはどういうことなのかご説明していきます。
資産が雪だるま式に増えるってどういうこと?
投資をしているとよく「雪だるま式に資産が増える」と聞きませんか?
毎月5万円の貯金をしていけば、年間60万円を増やすことができます。つまり、一定のスピードで資産は増えていきます。
しかし、投資の場合は直線的ではなく指数関数的に資産が増えていくのです。
複利効果とは?
まずは単利と複利の違いを理解する必要があります。
100万円を年率5%で運用するケースを考えてみましょう。単利でも複利でも1年後の資産は5万円増えて105万円になります。
投資前:100万円
運用1年後:105万円
一方で、運用2年目は以下の通り単利と複利で結果が異なります。
単利:110万円
複利:110.25万円
例えば、100万円を満期2年の定期預金(5%/年)にしたとします。単利では100万円に対する2年分の利子である10万円が、2年後に受け取れます。
逆に複利の場合は2年目は1年後の105万円に対して5%のリターンが期待できます。要は1年の定期預金を繰り返していくようなイメージです。
2年目はたった0.25万円の差しかありませんが、これを繰り返していくと10年後には以下の通り大きな差になります。
10年後の単利と複利の違い
単利:150万円
複利:約163万円
運用額が増えると実感し始める
「資産が雪だるま式に増える」という状態はいつ実感できるのでしょうか?
高校中退投資家TOSHIの場合、運用資産がだいたい2,000万円程度まで到達したくらいから実感するようになりました。なぜなら、数百万円単位で資産が増加するようになったからです。
先程と同様に年利5%で運用した場合を考えてみましょう。
運用1年後:2,100万円
運用2年後:2,205万円
運用3年後:約2,315万円
運用10年後:約3,258万円
2,000万円もの大金を運用できるようになると、1年間の投資の収益が100万円になります。
そして、これが運用10年後には追加投資なしで3,000万円以上の資産へと成長するのです。
私の場合は給料からも投資へ資産を回していたので、1年間に数百万円も資産が増えました。
結果として、2,000万円を超えてからすぐに資産3,000万円のアッパーマス層へ到達したのです。
このように資産が増えれば増えるほど複利の凄まじさを実感できるようになっていきます。
夢のまた夢だと思っていた資産1億円も、ここまでくれば実は難しくないことが分かるのです。
ここ最近のリターンはすごかった
近年のリターンが凄まじかった点も、私が「雪だるま式に資産が増える」ことを実感できた理由の1つです。
例えば、人気投資信託に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」があります。この投資信託はS&P500という米国の優良企業500社へ投資する人気商品です。
この投資信託の2019年〜2021年のリターンは5%どころではなく、30%や40%とすさまじいものがありました。
2019年:30.5%
2020年:10.3%
2021年:44.5%
仮に2019年始めにこの商品を2,000万円保有していたとすれば、2021年には2倍以上へと資産が増える計算です。
2019年:2,000万円×130.5%=2,610万円
2020年:2,610万円×110.3%=約2,879万円
2021年:2,878.83万円×144.5%=約4,160万円
1年間に1,000万円も資産が増えるなんて、多くの方にとっては自分の給料の2倍〜3倍に該当するでしょう。
もちろんこれは2019年~2021年に米国株の調子が良かった時期を切り取ったものに過ぎません。
しかし、金融商品を保有し続けるだけでこれだけの資産が増えるのです。このような状況を目の当たりにすれば、雪だるま式に資産が増えることを実感できます。
私は全世界株を中心に投資をしているので、さすがにこの3年で倍まで資産を増やすことはできませんでした。しかし、それでも資産を大きく増やせたことに変わりはありません。
まとめ
本記事では「雪だるま式に資産が増える」ということについて解説しました。
運用額が少ないうちは複利を実感するのは難しいかもしれませんが、資産が増えるにつれてその威力に驚かされるでしょう。多くの方の年収以上が投資によって毎年増えるからです。
この感覚を感じられるほどまで資産を運用できるようになれば、セミリタイア間近と言ってよいでしょう。
以上、ご参考になれば幸いです。