「配当金を年間100万円もらえたら人生変わると思いませんか?」
高校中退投資家Toshiは投資を始めて約5年で累計100万円の配当金を達成しました。しかし、セミリタイアを達成するには、年間当たりで100万円規模の配当をもらえるようにならなければいけません。
本記事では、米国高配当株ETFへ投資して、年間100万円の配当金を達成するために必要な投資資金について解説します。
年間100万円の配当金を達成するのに必要な資金はいくら?
結論から言うと、最低でも約3,290万円の資金が必要になるでしょう。
これは、米国高配当株ETFであるSPYDという銘柄へ一括投資したケースです。
以下で詳しく確認していきましょう!
どの商品を投資対象にすべきか?
投資対象は米国高配当株ETFであるSPYD、HDV、VYMをお勧めします。
米国高配当株ETFの特徴
HDV:財務健全性が高い米国企業約75社へ投資
SPYD:S&P500で配当利回りの高い上位約80銘柄へ投資
VYM:米国の高配当銘柄約400社へ広く分散
なぜ米国高配当株ETFが投資対象として適しているのか、その理由は下記の通りです。
米国高配当株ETFを投資対象にすべき理由
- 個別株のような高いリスクを負わなくてよい
- ETFでありながら高い配当利回りが期待できる
- 他国の高配当株ETFに比べて圧倒的にパフォーマンスがよい
個別株へ投資すればより高い利回りを期待できますが、その分リスクも高くなります。また、米国高配当株ETFの配当利回りは高く、例えばSPYDであれば4%以上の利回りが期待できます。
そして、何より過去のパフォーマンスが素晴らしいです。日本や新興国の高配当株とは違い、毎年のように増配も期待できます。
高配当株投資をするなら、米国高配当株ETFを中心にポートフォリオを組むべきでしょう。
どの程度の配当金がもらえるのか?
それでは、米国高配当株ETFを購入すると、どの程度の配当金がもらえるのでしょうか。
下図にSPYD、HDV、VYMの1株当たりの年間配当金の推移を示します。
SPYDは2015年の設定と期間が短いのではっきりとした傾向は分かりません。しかし、VYMとHDVは右肩上がりに配当金が増えています。つまり、毎年の増配が期待できます。
また、下表に示す通り、HDVは4%弱、SPYDは4%以上の高い配当利回りが期待できます。VYMは3%以下と少し低めですが、上述の通り増配が期待できます。
HDV | SPYD | VYM | |
---|---|---|---|
年間配当金(2020) | 3.5679ドル | 1.6321ドル | 2.9061ドル |
株価(2021年3月末) | 94.89ドル/株 | 38.50ドル/株 | 101.09ドル/株 |
配当利回り | 3.76% | 4.24% | 2.87% |
注:2021年3月末時点の株価と2020年の年間配当金から配当利回りを算出。
配当100万円を達成するのに必要な株数は?
2020年の年間配当金と2021年3月末時点の株価をベースに100万円の配当を達成するために必要な株数を計算しました。
その結果、下表に示す通り、約3,290万円~約4,850万円の投資資金が必要になります。
HDV | SPYD | VYM | |
---|---|---|---|
必要株数 | 3,533 | 7,767 | 4,362 |
必要資金(米ドル) | 337,144 | 299,030 | 440,955 |
必要資金(日本円) | 37,085,840 | 32,893,300 | 48,505,050 |
注:3月末時点の為替1ドル=110円を使用して計算。
なお、米国株へ投資する上で問題になるのが税金です。米国の10%の税金が差し引かれた後に日本の税金がとられるため、約72%まで受け取る配当金が減ってしまいます。
これは、外国税額控除という手続きをすることで一部税金が戻ってくるのですが、その人の所得によって取り戻せる額が変わるため今回は無視します。つまり、上記の計算結果は最大で必要な投資資金であるとご理解ください。
購入時の株価も必要資金に影響を与えます!
当然ですが、上記でお示しした金額は購入株価によって変わります。
2021年4月現在の株価は不景気の株高だと言われています。今後株安になるのを待ってから、購入すれば必要資金を下げることも可能です。
例えば、コロナショックでは多くの株式は約30%近い暴落を経験しました。もう少し保守的に5%~20%下がるケースを考えてみましょう。
20%の下落時に購入できれば、SPYDなら約2,600万円、HDVなら約3,000万円の必要資金で年間100万円の配当を達成できます。できるだけ株価下落時に仕込みたいところです。
SPYD | HDV | VYM | |
---|---|---|---|
5%下落 | 31,248,635円 | 35,231,548円 | 46,079,798円 |
10%下落 | 29,603,970円 | 33,377,256円 | 43,654,545円 |
15%下落 | 27,959,305円 | 31,522,964円 | 41,229,293円 |
20%下落 | 26,314,640円 | 29,668,672円 | 38,804,040円 |
年間100万円の配当金を継続的に受け取ることはできる?
購入時点で100万円の配当金がもらえるわけですが、その後はどうなっていくのでしょうか。将来的に想定される下記2つのケースについて考えておきましょう!
① 増配の影響
② 為替の影響
増配の影響
年間配当金の推移から分かるように、VYMやHDVは増配も期待できる商品です。
つまり、VYMやHDVで一旦100万円の配当金を達成できれば、受け取る配当金は毎年のように増えていく可能性が高いのです。
過去の実績をベースに考えるとHDVとVYMの増配率は下記の通りです。
- HDV:6.89%/年(2012年~2020年の実績)
- VYM:6.03%/年(2007年~2020年の実績)
上記増配率を今後も継続すると想定した場合のシミュレーション結果を下表に示します。
注:1ドル=110円の場合
なんと、7~8年後には1.5倍の150万円レベルの配当金を受け取ることができます。HDVやVYMはSPYDに比べて必要資金が多いのですが、上記のように配当金が増えていくという楽しみがあります。
どの商品を購入してセミリタイアを目指すべきかは、下記記事でもご紹介していますので参考にしてみてください。
為替の影響
また、為替の影響にも注意が必要です。問題は購入時よりも円高に動いた場合です。
例えば、購入時は1ドル110円だったのに対して、購入後に1ドル90円や1ドル100円など円高になった場合を考えます。
1ドル=100円の場合:配当金は約91万円
1ドル=90円の場合:配当金は約82万円
購入時と同じ為替レートであれば100万円の日本円がもらえますが、円高になると上記のように円換算の配当金が減っていきます。10円円高になると、約9万円減っていく計算です。
過去の為替レートを見ると、だいたいドル/円は80円~120円くらいまで動いています。現在は1ドル110円と円安気味ですが、将来どちらに動くかは誰にも分かりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
米国高配当株ETFを購入して年間100万円の配当金を目指すには、最低でも3,290万円程度の資金が必要であることがわかりました。
確かにそのような大金をすぐに用意することはできないでしょう。しかし、あくまで現時点の株価で、今すぐに年間100万円を達成するために必要な投資資金です。時間や増配を味方につけながら、コツコツ買い増していけば、決して到達できないレベルではありません。
高校中退投資家Toshiは投資を始めて約5年になりますが、配当金は年間40万円程度まで育ってきました。今のペースが今後も継続できれば、後5年ほどで年間100万円の配当を達成できる見込みです。
皆さんも私と一緒に年間100万円の配当をめざしてみませんか?
以上、ご参考になれば幸いです。