フィリピン株投資に興味はありませんか?
フィリピンは人口増加が著しく急速に発展している国です。高度経済成長期の日本のように急速な経済成長が期待できます。
そんなフィリピンですが、その大半の企業は財閥によって支配されています。したがって、フィリピン株投資をするなら主要な財閥を抑えておく必要があります。
本記事ではフィリピンの主要財閥である「アボイティス財閥」について解説していきます。
アボイティス財閥の概要!
アボイティス(Aboitiz)グループは電力事業に強いスペイン系の財閥です。
1800年代から事業をしている歴史のある財閥です。現在は発電事業を中心に、金融、食品、建設、インフラなど様々な分野に事業を展開しています。
フィリピンの主要企業30社で構成される「フィリピン総合指数(PSEi)」を下表に示します。日本で言うところの「日経平均」、米国で言うところの「S&P500」などの指数を考えればよいでしょう。
注:2021年9月24日時点の情報を基に作成
PSEiにはフィリピンの主要企業がリストアップされています。アボイティスグループの関連企業としては、Aboitiz Equity Ventures(ティッカーシンボル:AEV)やAboitiz Power(ティッカーシンボル:AP)が含まれています。
Aboitiz Equity Venturesは持株会社で、Aboitiz Powerなどのグループ会社の株式を保有しています。グループ全体における事業戦略を立てるなどの役割を担っています。
アボイティスグループの関連企業!
電力事業
Aboitiz Power Corporation
Aboitiz Powerはフィリピンで最大級の電気供給会社で、アボイティスグループの利益の大半を占めています。
フィリピン中部を中心に46の発電施設を保有しており、特に水力発電については長年の実績があります。
上述の通り、PSEiにも含まれる企業で、アボイティスグループの中心となる企業です。
近年の株価は下図の通り横ばいです。コロナショックもあり株価は若干停滞気味ですので、今後の株価上昇を期待したいところです。
出典:Investing.com
金融
UnioinBank
ユニオン・バンクはBDOやBPIなどのフィリピン大手銀行と比べれば小さめの銀行です。
しかし、ウェブバンキングをフィリピンで初めて導入するなどデジタル化の面ではパイオニア的な企業になります。
2021年9月末現在、UnionBankの株価は過去最高付近に達しています。コロナショックの株価下落からすでに回復済みです。
出典:Investing.com
食品事業
Pilmico Foods Corporation
Pilmco Foodsはフィリピンの製粉大手の企業です。製粉以外にも飼料や家禽なども扱っています。
また、アボティスグループは2014年にベトナムのVinh Hoan Feedsを、2019年にシンガポールのGold Coinを買収しています。海外進出も積極的に進めています。
インフラ事業/不動産事業
Aboitiz InfraCapital
Aboitiz InfraCapitalは空港、上下水施設、経済特区の整備など様々なインフラ事業を行う企業です。
2017年設立の新しい会社ではありますが、現在急速に業務を拡大しています。
Aboitiz Construction
Aboitiz Constructionはその名の通り建設業者です。
Aboitiz InfraCapitalと業務が似ていますが、石油関連施設、発電所、インフラ施設の設計や建設などを手掛けています。
AboitizLand
AboitizLandは不動産関連事業を担う会社です。
セブを中心に事業を展開していましたが、現在はフィリピン全土へ活動の場を広げています。
造船事業
TSUNEISHI
アボイティスグループで特徴的なのが、造船事業に力を入れていることです。
「TSUNEISHI」は実は日本の「常石造船」との合弁会社です。フィリピン中部のセブ島を拠点にしており、貨物船などを建造しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事ではアボイティス財閥の概要と関連企業についてご紹介しました。
アボイティス財閥の主力事業は電力供給事業ですが、その他にも造船、食品、インフラ整備など様々な事業を展開しています。
特にインフラ事業関連はAboitiz InfraCapitalとAboitiz Constructionの2つの企業があり、今後事業を拡大していく姿勢が見えます。
発展著しいフィリピンにおいて、政府としてもインフラ整備に力を入れていくでしょうから、アボイティス財閥の動きは注目すべきでしょう。
以上、ご参考になれば幸いです。