「みなさんは米国高配当ETFをどのように購入されているでしょうか?」
高校中退投資家Toshiは、米国高配当ETFをSBI証券の定期買付サービスで購入しています。NISA(少額投資非課税制度)を活用していることもあり、1年以内に120万円の投資枠を使い切るためです。
しかし、高配当株への投資は、通常株価が下がった時にスポット買いしていくのが一般的です。安い時に購入できれば、高い配当利回りを確保できるからです。
そこで本記事では、米国高配当ETFとして有名なSPYD、VYM、HDVの過去の株価推移を確認して、スポット買いする際の基準となる「株価」について検討しました。
2021年にNISA枠が新たに付与されるまでは、今回設定した株価以下でしか米国高配当ETFを購入しない方針です。
人気の3大米国高配当ETF
- SPYD(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)
- VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)
- HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)
米国高配当ETFの購入株価を検討
コロナショックの影響により世界各国で金融緩和を行っていることもあり、現在は株高であると考えています。
米国高配当ETFも同じで、今後の米国の大統領選挙の結果やコロナの長期化により、株価が一時的に下落する局面があるでしょう。
問題は「どこまで株価が下落したら米国高配当ETFを購入するか」です。以下では、各ETFの過去の株価を確認しながら、購入基準となる株価を検討していきます。
1. SPYD
2020年10月23日時点のSPYDの株価は29.24ドル/株です。2015年の設定から、各年の最高株価と最低株価を下表にまとめました。
最高値(ドル/株) | 最低値(ドル/株) | |
---|---|---|
2015 | 30.450 | 28.510 |
2016 | 36.413 | 27.190 |
2017 | 38.125 | 34.440 |
2018 | 38.740 | 32.590 |
2019 | 39.610 | 33.680 |
2020 | 39.900 | 21.020 |
注:株価は毎日の終値。2020年は10月23日までの株価で最高値を決定した。
2017年〜2019年は最高株価が40ドル弱で、最低株価が30ドル以上とかなり高い水準にありました。その後、コロナショックで、一時は21ドル/株まで株価が下落しました。
コロナショックからある程度株価が回復した6月以降の株価を確認すると、大体28ドル/株前後で推移しています。
そこで、SPYDの購入単価は27ドル/株以下に設定したいと思います。コロナから株価がある程度安定した6月以降では、5日間程度27ドル/株以下を記録しています。
現在の株価も29ドル程度ですから、何かのイベントで27ドル以下まで落ちると踏んでいます。それまでは気長に待ちたいと思います。
2. VYM
2020年10月23日時点のVYMの株価は83.86ドル/株です。SPYD同様に2015年以降過去5年間のVYMの各年の最高株価と最低株価を下表にまとめます。
最高値(ドル/株) | 最低値(ドル/株) | |
---|---|---|
2015 | 70.51 | 60.85 |
2016 | 77.17 | 61.51 |
2017 | 86.50 | 75.39 |
2018 | 90.91 | 73.71 |
2019 | 94.47 | 76.70 |
2020 | 94.78 | 60.97 |
注:株価は毎日の終値。2020年は10月23日までの株価で最高値を決定した。
2020年の最低値は61ドル/株付近まで落ちましたが、2017〜2019年は75ドル/株付近が最低値となっています。
2020年6月以降の株価を確認すると、平均して82ドル/株程度で推移しています。そこで、VYMの購入価格は78ドル/株以下を設定したいと思います。
6月以降では3日間程度この基準をクリアした日がありました。VYMは株価の成長を見込めるETFでもあるため、設定価格が難しいところですが、株価の変動が激しい状況が続くと思いますので、78ドル付近での購入も十分狙えると考えています。
3. HDV
2020年10月23日時点のHDVの株価は81.88ドル/株です。SPYD、VYMと同様に2015年以降過去5年間のHDVの各年の最高株価と最低株価を下表にまとめます。
最高値(ドル/株) | 最低値(ドル/株) | |
---|---|---|
2015 | 78.19 | 67.54 |
2016 | 83.90 | 69.26 |
2017 | 90.78 | 81.26 |
2018 | 94.20 | 80.00 |
2019 | 98.37 | 82.80 |
2020 | 98.29 | 61.93 |
注:株価は毎日の終値。2020年は10月23日までの株価で最高値を決定した。
株価の最大、最低値はVYMの傾向とよく似ています。2020年の最低値は62ドル/株付近まで落ちましたが、調子の良い過去3年間(2017〜2019年)は最低値が80ドル/株を超えています。
6月以降の株価は平均して82ドル〜83ドル/株付近で推移しています。そこで、HDVの購入価格は80ドル/株以下を設定したいと思います。6月以降では5日間程度この基準をクリアしました。
過去の株価と比較すると厳しい基準ですが、現時点の株価が82ドル程度と低いため、次の調整で十分狙える水準だと考えます。
まとめ
今回設定した株価は、あくまで過去の株価の推移から私の独断によるものです。今後右肩上がりで株価が上昇する場合は、購入機会を逃すことになります。
一方で、大統領選挙の結果やCOVID-19の影響の長期化などで、ある程度株価が下がる局面も出てくると思います。そのため、今回ご紹介した株価での購入のチャンスは十分あるものと考えています。
投資をしているとつい「株を買いたい」気持ちが強くなってしまいます。しかし、高配当株などは積立投資をする商品ではありませんので、買いたい気持ちをぐっと抑えて、適切な運用ルールを設定したいところです。
皆さんもリスクを取りすぎている可能性がありますので、投資の運用ルールを見直してみてはいかがでしょうか。
以上ご参考になれば幸いです。