NISA(少額投資非課税制度)を活用して投資をするならどんな銘柄へ投資すればよいのでしょうか?
多くの方はランキング上位の人気銘柄を投資対象としてまず検討されるでしょう。しかし、ランキング上位でも長期積立に向かない商品はたくさんあります。
そこで本記事では大手ネット証券のSBI証券と楽天証券のNISAで購入されている人気銘柄のランキング(2023年4月)を解説していきます。NISAで投資をする際の商品選定の参考にしていただければ幸いです。
なお、2023年3月のランキングは下記記事でもご紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
2023年4月のNISAランキング
2023年4月のSBI証券と楽天証券のNISAランキングは以下の通りです。
順位 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
1 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
2 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
3 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
4 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド | eMAXIS Slim先進国株式インデックス |
5 | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) |
6 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド |
7 | SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | キャピタル世界株式ファンド |
8 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | iFreeレバレッジ NASDAQ100 |
9 | ニッセイ外国株式インデックスファンド | ニッセイNASDAQ100インデックスファンド |
10 | eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | ニッセイ外国株式インデックスファンド |
出典:SBI証券HP及び楽天証券HPより作成。SBI証券は4月のつみたてNISAの積立設定金額ランキング、楽天証券は4月のNISAの積立設定金額ランキング。
SBI証券のランキングでは「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」が外れて、「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」がランクインしました。国内株式のインデックスファンドがランクインするのはかなり珍しいです。
楽天証券の方では「モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし)」が外れて、「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」がランクインしてきました。
ランキング上位商品のご紹介
今月は楽天証券の9位にランクインした「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」をご紹介していきます。
ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」はNASDAQ100指数への連動を目指す投資信託です。
NASDAQ100指数は、「NASDAQ市場に上場している銘柄のうち、金融銘柄を除いた時価総額上位100銘柄で構成される株価指数」です。
ハイテク系の銘柄で構成されているため、株価の変動が大きいのが特徴です。
本銘柄は2023年3月31日に設定されたばかりの新しいファンドですが、なんと言ってもその特徴は信託報酬の安さです。
同様にNASDAQ100指数への連動を目指す投資信託の多くは0.4%程度の信託報酬が設定されています(2023年4月時点)。
本銘柄を活用すれば、その半分程度の手数料でNASDAQ100指数に投資することができます。
「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」の構成銘柄
「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」が連動を目指す「NASDAQ-100指数」の構成銘柄を下表に示します。
アップル、マイクロソフト、アマゾンなど皆さんもご存知の有名企業が上位に入っています。銘柄数は100ありますが、アップルやマイクロソフトは10%以上とかなり高い比率になっています。
順位 | 銘柄 | 比率 |
---|---|---|
1 | アップル | 15.53% |
2 | マイクロソフト | 12.92% |
3 | アマゾン | 7.25% |
4 | アルファベット C | 4.09% |
5 | アルファベット A | 3.99% |
6 | エヌビディア | 3.01% |
7 | テスラ | 2.80% |
8 | メタプラットフォームズ | 2.23% |
9 | ASMLホールディング | 1.90% |
10 | ペプシコ | 1.75% |
注:JTG証券HPより作成(2023年1月13日時点の情報)
NASDAQ-100指数の株価推移
「NASDAQ-100指数」の株価推移を下図に示します。
2020年のコロナ以降に大きく株価が上がりましたが、2022年からは下落傾向が続いています。
リターン
「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」は設定間もない銘柄です。そのため、ベンチマークとなる「NASDAQ-100指数」の年間収益率を以下にまとめます。
2018年:-3.4%
2019年:38.7%
2020年:39.2%
2021年:43.4%
2022年:-22.9%
過去5年間の年間収益率を見ると、2019年〜2021年の3年間は凄まじいリターンだったことが分かります。
2022年は約-20%と大きなマイナスでしたが、それでもここ5年のリターンをトータルで見ればそこまで騒ぐものではありません。
レバナスとの違い
楽天証券のランキング上位によく登場する商品に、レバナスと呼ばれる「iFreeレバレッジNASDAQ100」や「楽天レバレッジNASDAQ-100」があります。
こちらはレバレッジがかけられており、NASDAQ100指数の値動きの2倍程度になることを目指しています。
「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」はNASDAQ100指数そのものに連動するように設計されていますから、値動きはレバナスよりも小さくなります。
まとめ
本記事では2023年4月のNISA人気ランキングをご紹介しました。楽天証券の9位にランクインした「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」の詳細を解説しました。
「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」はハイテク系の銘柄で構成されるNASDAQ100指数に連動するように設計された投資信託です。
本銘柄の特徴は信託報酬の安さです。他社の半分程度のコストでNASDAQ100指数に投資ができる優良銘柄です。
設定間もないためまだ様子を見る必要はありますが、NASDAQ100指数への投資を検討しているのなら第一候補になる銘柄でしょう。
以上、ご参考になれば幸いです。