こんにちは、高校中退投資家Toshiです!
配当金生活でREIT(不動産投資信託)を保有することはよい選択でしょうか?
REITは高い配当利回りが期待できる商品ですから、配当金を増やしたいとお考えの方なら、一度はREITの保有を検討したことがあるでしょう。
本記事ではREITの魅力や保有することのリスクについて解説し、配当金生活においてREITを保有してよいのか検討していきます。
結論として、一定割合という条件付きではありますが、REITは配当金生活の強い味方になるでしょう。
こんな方におすすめの記事です!
- 投資を始めたばかりの方
- 配当金生活を目指している方
- REITへの投資を検討している方
配当金生活でREITを保有するメリットは?
REITは「不動産投資信託」のことを指します。特に日本において運用されているものはJ-REITと言います。
REIT:Real Estate Investment Trust (不動産投資信託)
REITは投資家から集めた資金を用いて不動産を購入し、それら不動産から得られる賃料などを分配金の形で投資家に還元する仕組みで成り立っています。
REITは下記に示すような理由から多くの投資家から人気を集めています。
高い配当利回り
REITは高い配当利回りが魅力の商品です。商品にもよりますが、4%~5%程度の分配金を十分に狙えます。
なぜ高い配当金が狙えるのかというと、下記ルールがあるからです。
収益の90%を超えて分配するなど一定の条件を満たせば、法人税が実質的に免除される
一般的な企業であれば、利益の一部は研究開発に回したり、不景気のときのために内部留保してしまいます。しかし、REITならその仕組み上ほぼ全ての利益を分配金にしますので、高い利回りが期待できます。
価格が安い
REITなら数千円などの少額から購入することができます。
現物のオフィスビルへ投資しようとしたら数億円単位の資産が必要でしょう。普通の投資家にはそんな大金は用意できません。
一方で、REITのETF(上場投資信託)なら数千円程度から購入することができます。株の売買と同じなので時間も場所も選びません。
このように、REITを活用することで少額から不動産セクターに投資することが可能なのです。
手間がかからない
通常不動産を購入して大家になれば、維持管理などに多大な労力が発生します。
たとえ管理会社に丸投げしたとしても、ある程度は管理会社とのやり取りが発生します。また、収益を上げようとすれば、自分でリフォームなどをする必要も出てくるでしょう。
その点、REITなら一旦購入してしまえば保有している間にすることはほぼありません。手軽に不動産へ投資できることが魅力です。
REITは高い配当利回りが期待でき、少額から不動産セクターへ投資が可能。
配当金生活でREITを保有する問題点は?
では、配当金生活でREITを保有することに何かデメリットはあるのでしょうか?
ここでは日本のREIT市場全体に投資する商品と日本の株式全体へ投資する商品を比較することで、REITを保有する問題点を確認していきます。
① REIT市場全体へ投資する商品
- NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343)
- 東証REIT指数:東証市場に上場するREIT全銘柄を対象にした株価指数
② 日本株全体へ投資する商品(比較対象)
- NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(1306)
- TOPIX:東証第一部上場全銘柄を対象にする株価指数
上記商品は各指数を代表する商品で、運用歴も長く総資産額も大きいという特徴があります。
不景気で大きく暴落する(価格変動リスク)
REITは株式以上に不景気での暴落が大きいことが挙げられます。
下図はTOPIXに連動する1306と東証REITへ投資する1343のコロナショック時の値動きです。
出典:Yahoo finance
ぱっと見て赤色の東証REITへ投資する商品の方が暴落の幅が大きいことが分かると思います。
下記に示す通り、実際の暴落はなんと50%近くまで及びました。
1343(東証REIT指数)の暴落率
- 2020年2月21日:2,393円/株
- 2020年3月19日:1,238円/株→約48%の暴落
同時期の1306(TOPIX)の株価下落は約30%です。つまり、REITのほうが不景気時に大きく下落することが想定されるのです。
仮に100万円投資していたら、一瞬にして50万円になってしまう可能性があります。
配当金の減配(減配リスク)
暴落時の減配リスクも考える必要があります。なぜなら、配当金生活にとって配当が唯一の収入源だからです。
以下に1343(東証REIT指数)の分配金推移を示します。
2011年と2012年に減配を記録していますが、2010年と2012年の配当金を比較すると約27%減です。株価ほどではありませんが、不景気時には多少の減配を覚悟しなければいけません。
しかし、これは株式全般に言えることです。1306(TOPIX)の分配金推移は下図の通りです。
2012年の分配金は2011年と比較して約27%下落しています。東証REIT指数の商品とほぼ同じです。
株価のようにREITの方が下落幅が極端に大きいというわけではありません。不景気時はどのセクターもある程度の減配を覚悟する必要があります。
REITは配当金生活に適しているのか?
結論として、「REITは配当金生活に適している」というのが高校中退投資家の考えです。
ただし、ポートフォリオの一定割合に留めるべきという条件付きです。
本記事ではREITの問題点として下記2点をご紹介しました。
- 価格変動リスク
- 減配リスク
価格変動リスクは不景気時に大暴落することでした。
時間が経てば株価はもとに戻る可能性が高いものの、他の収入源の無い配当金生活においては、REITを高い割合で保有するのはかなり危険です。なぜなら、不景気時にどうしてもまとまった現金が必要になる可能性もあるからです。
また、資産が極端に減っていくのを見ることは精神的にきついはずです。したがって、メインで保有する銘柄にはならないでしょう。
減配リスクについては、REITだけでなく株式全体で起こることなので、そこまでナーバスになる必要はないでしょう。
配当金生活に入る際に現金を多めに保有する、あるいは不景気時に少しバイトするなど、いくらでも凌ぐ方法はあります。
したがって、REITを一定割合、例えば5%~10%程度をポートフォリオに組み込むことは選択肢の一つになりえます。
高い配当利回りを期待できますから、ポートフォリオ全体の配当利回りを高めることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
配当金生活においてREITを保有する可能性についてご紹介しました。REITは高い配当利回りが期待でき、配当金生活とも相性がよい商品です。
一方で、不景気時の株価下落は他の資産クラスと比較してもかなり大きいものがあります。配当金生活では配当金以外の収入がほぼない状態ですから、大部分をREITで保有するのは避けた方がよいでしょう。
したがって、ご自身のポートフォリオの一定割合(5%〜10%など)をREITで保有するような形が適しているでしょう。
以上、ご参考になれば幸いです。