本記事ではサイドFIREして農業をやるという生活スタイルの可能性について解説していきます。
早期退職して自由な時間が増えたらどんな仕事をしていくのかは大きなテーマの1つです。
会社員時代のような厳しい環境では働きたくないし、かと言って暇を持て余すのも精神的によくないでしょう。
著者は農業とまでは言わずとも、家庭菜園を持って細々と生活していくスタイルは1つの選択肢になるのではないかと考えています。
サイドFIREして農業をやるという選択肢!
最近はFIRE(経済的自立と早期リタイア)を目指している人が増えています。
メディアでもFIRE特集が組まれるなど世間でもFIREという言葉の認知度が上がっています。
社会人として働いている多くの方は、都会での生活に疲弊したり、会社での無駄な業務や人間関係に嫌気をさしているのです。
一方で、会社を辞めて働かずに生きていくには莫大な資産が必要になります。
給料の上がらない日本では若くしてそのような資金を貯めることは難しいと言わざるを得ません。
サイドFIREという選択肢
そこで注目されているのがサイドFIREやセミリタイアという生き方です。
完全なFIREは会社を辞めた後に働くことを想定していません。それまでに貯めた金融資産から得られる所得だけで生活していきます。
一方で、サイドFIREは資産運用から得られるお金だけでなく、簡単な労働や自分の好きな仕事をしてゆるく働き続けるスタイルを意味します。
リタイア時の資産額にもよりますが、月数万円程度を稼ぎながら生きていくこともできるでしょうし、娯楽分は働いて稼ぐようなスタイルも考えられます。
会社を辞めた後も働くことを前提としているので、必要な資産は完全FIREと比較して少なく済むのです。
サイドFIREで農業をやる?
ではそのサイドFIREをした場合、どういった仕事をしながら生きていくのがよいのでしょうか?
現在働いている仕事の一部を続けられる人や趣味の延長線上で何かできるのなら困りません。しかし、そういったものがない方が大半でしょう。
そこで1つの選択肢になるのが農業(家庭菜園)をやると言うものです。
著者は田舎の出身で小さい頃から簡単な農作業を経験してきました。農作業の大変さや過酷さについて理解しているつもりですが、それでもサイドFIREして農業をやるというのは選択肢に入るのではないかと考えています。
何も大規模な農家になれと言っているのではありません。生活費の大半は資産所得で賄えるサイドFIREですから、小規模なレベルで細々とやっていくだけでよいのです。
農業は今後重要になる!
世界的な人口増加を背景に食料の確保は緊急の課題になっています。
特に日本は食料自給率が著しく低く、大部分を輸入に頼っています。2023年に大きく円安側に動いたこともあり、食料価格の上昇にも直面しています。
したがって、食料の一部を自分で確保できるのであれば大きなメリットになります。
田舎は人口減少で困っている
また、日本の田舎は人口減少で困っています。
東京への一極集中で地方の人口は減るばかりです。農業従事者も高齢化が進んでおり、農地を手放す人が増えています。
著者の地元でも耕作放棄地がたくさんあり困っているような状況です。そう言った土地であれば地主から農地を借りられる可能性が十分にあります。
また、狭い範囲でよければ自治体などが運営している市民農園を借りるという選択もあります。
つまり、小規模の農地を確保することは十分可能なのです。
場所を選べば生活費も抑えられる
また、地方での生活であれば家賃が安いというメリットもあります。
ど田舎では賃貸物件自体がほとんどないかもしれませんが、適度な地方都市であれば東京と比較して格安で物件を見つけることができます。
もちろん、車が必要になる可能性もありますが、うまく場所を選べば生活コストを落とすことができるでしょう。
サイトFIREと農業の相性は抜群!
もちろん、農業は全ての人に勧められるわけではありません。
今まで都会でしか生活したことがなければ、いきなり地方へ移住して農業を始めることに抵抗があるはずです。
しかし、以下で解説する通り、サイドFIREと農業の相性は抜群です。
サイドFIREと農業の相性は抜群
投資と農業は似ている
FIREするためには毎月の給料の一部を投資に回して資産形成していくのが一般的です。
このような生活を何十年と続けてコツコツ資産を増やしていくのです。その結果、もらえる配当金が徐々に増え、資産が増加して経済的な自立まで到達します。
農業は上記で説明した資産形成と似ています。種蒔きや水やりなどコツコツ世話をすることによって、将来的に野菜や果物の果実を得ることができます。
資産形成してサイドFIREできるまで資産を増やした方は農業をやる素質を持っていると言えるでしょう。
一発逆転を狙ってギャンブルをやるようなタイプの方ではないからです。
現物収入が得られる
サイドFIREできるような方は一定以上の金融資産を保有されている方です。
金融資産に加えて農業で野菜や果物などの現物を得られれば大きな分散になります。
当然金融市場は好調な年もあれば不調な年もありますので、金融資産を多く保有されている方は経済状況に大きな影響を受けてしまいます。
そこで農業で現物を得る手段を確保しておけば、災害時や非常事態で大きな力を発揮します。
上述の通り、今後食料問題は大きな課題になります。作物を育てる技術を得ておくことは、ビジネスの視点からも可能性があります。
田舎のおすそ分けの文化
田舎にはおすそ分けの文化があります。
農業をしていれば収穫できた時に近所の方々に分けることができます。逆に今度は周りの方々から何かをもらうことがあります。
著者の地元でもこのようなことをしており、実家に帰ると様々な貰い物があって正直食べ物で困ることはありません。
また、サイドFIREすると人と接する機会が格段に減ってしまいます。
仕事で人と接する機会があればよいですが、そうでなければ一日中人と喋らないようなこともあるでしょう。
農作業自体は地道な作業ですが、農業を通じて適度に人と接する機会を得られることは精神衛生上もよいのです。
サバイバル能力の強化になる
昨今の世界情勢を考えると何が起こるか分かりません。
また、隣国との衝突などで日本が安全でなくなる可能性も十分に考えられます。
その際にどこでも生きていくサバイバル能力を強化しておくことは重要です。自給自足に近いことができれば何が起きても安心できます。
オフィス勤務をずっと続けてきた方はあえて農業を選択してサバイバル能力を強化することも選択肢の1つになるでしょう。
生きていることを実感
農作業をして野菜などを収穫すると生きていることを実感できます。
農作業は非常に大変な作業ですが、収穫できた時には大きな喜びを感じることができます。
収穫は大変な農作業を繰り返した結果ですから、物を粗末にすべきではないという感情も出てきます。
こう言ったものは普段オフィス勤務している人ではなかなか経験できるものではありません。
このような環境に身を置くことで、都会のオフィス勤務ですり減らした精神を回復することができるのです。
家庭菜園レベルでも十分
農業とサイドFIREの相性の良さを説明してきましたが、当然ながら農業は楽なものではありません。
しかも、その人との相性が必ずあります。ですから、最初は家庭菜園レベルでよいのです。
そこで作物を育ててみることでサイドFIREして農業をやっていく適正を見極めることができます。
都会で生活していた人もこう言った環境に身を置くとがらっと考え方が変わることがあります。
著者も若い頃は地元の良さが分からなかったのですが、都会に出て生活するようになって地元の良さが身に染みてわかるようになりました。
サイドFIRE✖️農業、これは面白い組み合わせの1つになるでしょう。
以上、ご参考になれば幸いです。