「米国ETFには様々な商品がありますが、どんな商品が人気なのでしょうか?」
本記事ではネット証券大手のSBI証券と楽天証券の2021年2月末時点の「米国ETF人気ランキング」をご紹介します。ランキング上位の商品についても個別に解説していきますので、米国ETFを購入する際の参考にしていただければ幸いです。
なお、2021年1月末時点の「米国ETF人気ランキング」は下記記事でご紹介しました。興味のある方は是非ご覧ください。
米国ETF週間売買ランキング
SBI証券と楽天証券の2021年2月最終週の週間売買ランキングを下表に示します。
順位 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
1 | インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET (QQQ) | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF (SOXL) |
2 | iシェアーズ ラッセル 2000 ETF (IWM) | インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET (QQQ) |
3 | バンガード S&P 500 ETF (VOO) | バンガード S&P 500 ETF (VOO) |
4 | バンガード トータルストックマーケットETF (VTI) | バンガード トータルストックマーケットETF (VTI) |
5 | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF (SOXL) | SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF (SPYD) |
6 | Direxion デイリー テクノロジー株 ブル 3倍 ETF (TECL) | Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF (SPXL) |
7 | iシェアーズ 米国短期国債 ETF (SHV) | Direxion デイリー 米国金融株 ブル3倍 ETF (FAS) |
8 | Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF (SPXL) | ヴァンエック・ベクトル・半導体株ETF (SMH) |
9 | SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF (SPYD) | Direxion デイリー テクノロジー株 ブル 3倍 ETF (TECL) |
10 | バンガード・米国高配当株式ETF (VYM) | バンガード・米国高配当株式ETF (VYM) |
出典:SBI証券HP及び楽天証券HPより作成。SBI証券は2/22~2/26、楽天証券は2/21~2/27の週間売買代金ランキング。
SBI証券では債券へ投資するETFが1つ、株式に投資するETFが9つです。いつもは債券へ投資するETFが多いのですが、今月はほとんど株式ETFでした。また、楽天証券では、先月に引き続き全てが株式ETFです。
赤字で示した銘柄は両方のランキングに入っている銘柄です。今月は8つの商品が両方のランキングに入っており、SBI証券と楽天証券のランキングはほぼ同じでした。
ランキング上位商品の紹介
それでは、ランキング上位に入っている銘柄をご紹介していきたいと思います。今月は下記3つのETFについてご紹介します。
- iシェアーズ ラッセル 2000 ETF (IWM)
- iシェアーズ 米国短期国債 ETF (SHV)
- Direxion デイリー 米国金融株 ブル3倍 ETF (FAS)
iシェアーズ ラッセル 2000 ETF (IWM)
IWMは米国の小型株へ投資するETFで、名前に「2000」とある通り、約2,000銘柄で構成されています。
セクター別ではヘルスケアが約20%で最も高い割合を占めます。この1年のリターンが約20%、2000年の設定来からのリターンも約8.5%とそれなりです。
IWMを構成する銘柄のほとんどが米国内で活動する企業です。ワクチン接種が進み、コロナから景気が回復すれば、大きく株価が上昇する可能性があります。そういった面でランキング上位に入ってきたのでしょう。
なお、経費率も0.19%と悪くありません。米国の小型株へ満遍なく投資ができるのなら許容できる範囲でしょう。
iシェアーズ 米国短期国債 ETF (SHV)
本銘柄は、1年未満の短期米国債へ投資するETFです。短期債ということで、配当利回りも低くほとんどリターンはありません。
信託報酬は0.15%で低い水準ですが、SHV自体のリターンがほとんど期待できないため、場合によってはトータルリターンがマイナスになる可能性があります。長期投資家にとってはほとんど縁のないETFでしょう。
Direxion デイリー 米国金融株 ブル3倍 ETF (FAS)
本銘柄は「ラッセル1000金融株指数」に連動するように設計された商品です。バンク・オブ・アメリカ、シティーグループ、モルガン・スタンレーなどアメリカの金融株を投資対象にしています。
また、「ブル3倍」とある通り、「ラッセル1000金融株指数」の300%に連動するように設計されています。株価が上昇するときは、通常の3倍上がるのですが、逆に下落するときは一気に下がるのでリスクの高い商品です。
信託報酬は0.95%とかなり高めです。ブル型でしかも金融株と値動きが激しい商品ですから、投資初心者の方は手を出さない方がよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今月のランキングはSBI証券、楽天証券で大きな違いはありませんでした。毎月のことですが、ランキングにはブル型の商品などリスクの高いものが含まれていますので、投資初心者の方は注意しましょう。
個人的には、ランキング上位の常連であるVOOやVTIを定期積み立てするのがおすすめです。または、米国高配当株ETFであるSPYDやVYMも配当好きの方におすすめの商品です。
米国やイギリスではワクチン接種も進んできましたので、来月はランキングに変動があるかもしれません。引き続き米国ETFランキングを追っていきたいと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。