「米国ETFには様々な商品がありますが、どんな商品が人気なのでしょうか?」
本記事ではネット証券大手のSBI証券と楽天証券の2021年3月末時点の「米国ETF人気ランキング」をご紹介します。ランキング上位の商品についても個別に解説していきますので、米国ETFを購入する際の参考にしていただければ幸いです。
なお、2021年2月末時点の「米国ETF人気ランキング」は下記記事でご紹介しました。興味のある方は是非ご覧ください。
米国ETF週間売買ランキング
SBI証券と楽天証券の2021年3月最終週の週間売買ランキングを下表に示します。
順位 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
1 | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF (SOXL) | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF (SOXL) |
2 | インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET (QQQ) | バンガード トータルストックマーケットETF (VTI) |
3 | バンガード トータルストックマーケットETF (VTI) | インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET (QQQ) |
4 | iシェアーズ 米国短期国債 ETF (SHV) | バンガード S&P 500 ETF (VOO) |
5 | バンガード S&P 500 ETF (VOO) | SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF (SPYD) |
6 | iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT) | iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT) |
7 | SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF (SPYD) | Direxion デイリー 米国金融株 ブル3倍 ETF (FAS) |
8 | Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF (SPXL) | Direxion デイリー 半導体株 ベア 3倍 ETF (SOXS) |
9 | バンガード・米国高配当株式ETF (VYM) | Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF (SPXL) |
10 | Direxion デイリー テクノロジー株 ブル 3倍 ETF (TECL) | バンガード・米国高配当株式ETF (VYM) |
出典:SBI証券HP及び楽天証券HPより作成。SBI証券は3/22~3/26、楽天証券は3/21~3/27の週間売買代金ランキング。
2021年3月末のSBI証券と楽天証券のETFランキングはほぼ同じでした。SBI証券では債券へ投資するETFが2つ、株式へ投資するETFが8つでした。一方で、楽天証券では債券へ投資するETFは1つだけでした。
赤字で示した銘柄は片方のランキングにしか入っていないETFです。大きな違いとしては、iシェアーズ米国短期国債ETF (SHV)がSBI証券の上位に入っていることでしょう。
ランキング上位商品の紹介
それでは、ランキング上位に入っている銘柄について個別にご紹介していきます。今月は、「Direxionデイリー半導体株ベア3倍 ETF (SOXS)」についてご紹介いたします。
Direxionデイリー半導体株ベア3倍 ETF (SOXS)
SOXSはその名の通り、半導体関連の企業へ投資するETFです。投資割合の高い銘柄トップ3は、Broadcom Limited、Qualcomm、Intelです。特にIntelは皆さんもご存知の企業ではないでしょうか。
また、商品名に「ベア」とあります。これは、投資銘柄の株価が下落しているときに利益が出るように設計された商品です。しかも、「3倍」とありますので、投資銘柄の株価が下落するときは通常の3倍上昇し、逆に株価が上昇するときは一気に下落します。つまり、株価が下落すると想定する場合に購入する商品です。
ベア3倍型商品の値動き
- 投資する指数が10%上昇→30%下落
- 投資する指数が10%下落→30%上昇
ベア型の反対がブル型の商品です。こちらは投資銘柄の株価上昇に伴い大きく上昇し、逆に下落するときは一気に下がります。
ブル3倍型の商品の値動き
- 投資する指数が10%上昇→30%上昇
- 投資する指数が10%下落→30%下落
いずれにしても、ブル型、ベア型の商品は予想が外れた時に大きく下落します。どちらもリスクが高いため注意が必要です。
なお、経費率は0.95%とかなり高めです。ベア3倍でリスクが高い上に経費率も高いため、初心者が安易に手を出すべき商品ではないでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
2021年3月末の米国ETFランキングは、SBI証券と楽天証券で大きな違いはありませんでした。また、ランキング上位の商品はほとんどいつもと同じものでした。
今回ご紹介したSOXS以外にも、両社のランキングにはブル型・ベア型の商品が多数含まれています。実際に両ランキングのトップは「ブル3倍」の商品です。これらの商品へ投資される場合は、ご自身のリスク許容をよく考えた上で検討していただければ幸いです。
以上、ご参考になれば幸いです。