株から受け取る配当金で生活する配当金生活に憧れている方も多いでしょう。
最近は結婚をせずに生涯独身で過ごす方が増えています。何を隠そう著者も独身でこの先結婚できそうにありません。
一方で、ひとりぼっちで悲しい人生だと悲観していても何も始まりません。
一人の方ならではのメリットだってあるはずです。その1つが配当金生活のハードルが下がる点です。
著者はお一人様であれば5,000万円で配当金生活を実現できるのではないかと考えています。
そこで本記事では5,000万円でひとり配当金生活を送ることについて解説していきます。
一人で生活する人が増えている!

最近は生涯結婚せずに一人で生活する人が増えています。
国立社会保障・人口問題研究所が実施した人口統計資料集によれば、2020年時点での50歳時の未婚割合は男性で28.25%、女性で17.81%です。
つまり、男性で四人に一人以上、女性でも五人に一人くらいが未婚の計算です。しかも、その割合は年々増えていることが分かります。
独身は若いうちは楽しいかもしれません。ただ、年齢を重ねていけば不安に感じたり寂しく感じたりするものです。
しかし、一人で生活することにも良いことがあります。それが配当金生活を実現しやすいという点です。
独身であれば自分の好きなように決断ができますので、理想の生活スタイルを追求しやすいのです。
ひとりで配当金生活をするメリット
一人で配当金生活をすることや目指すことには多くのメリットがあります。
ここではそれらのメリットをご紹介していきます。
必要資産が少なくて済む
最も大きなメリットだと言えるのが、配当金生活に必要な資産が少なくて済むという点です。
当然ながら、一人よりも二人、二人よりも三人の方が生活費は高くなります。
ましてやお子さんがいらっしゃれば、数億などの資産がなければ配当金生活を実現することはできません。
このように、子育て中の方が配当金生活を目指すことはよほどの条件が揃っていない限り難しいのです。
一方で、一人であれば生活費は最低限で済むので、配当金生活に必要な資産はおのずと少なくなります。
自分で生活費をコントロールできる
生活費がコントロールしやすいこともメリットの1つです。
一人であれば何をするにしても基本的に自分で判断することができます。
ですから、少ない支出で生活しようと思えば、自分次第で容易に調整できます。
これが家族がいれば大変です。家族からの同意が必要ですし、家族に無理やり質素な生活を要求することになります。
これでは家族は迷惑でしょう。
自分次第で生活スタイルも生活費もコントロールできることは利点なのです。
不測の事態に対処しやすい
配当金生活では資金繰りが必ずしもうまくいくとは限りません。
世界的な大不況が起こったり日本の財政に何かしらの問題が生じれば、配当金などと言っていられないかもしれません。
そのような不測の事態が起きた場合、最悪再び働くことを視野に入れる必要があるかもしれません。
そのような事態でも、一人であればなんとかなる可能性が高いでしょう。なぜなら、稼ぐ金額は少なくて構わないからです。
これが家族がいて会社員時代と同じレベルの給料が求められるのであれば大変です。
やりたいことを自由にできる
配当金生活のメリットは自由な時間が持てる点です。
その時間を使って今までできなかったことをやるなら、やはり一人の方がフットワークが軽いはずです。
例えば、旅行はどうでしょうか?
家族の予定を合わせる必要がありますので、たとえ配当金生活を送っていたとしてもそう簡単な話ではありません。
普通は家族をおいて一人でふらっとどこかに行くようなことは許されないはずです。
赴くままに生きられるのが一人配当金生活のメリットです。
おひとり様なら5,000万円から配当金生活!
このように、一人で配当金生活をすることには多くのメリットがあります。
その中でも配当金生活に必要な資産が少なくて済む点は最大のメリットと言ってよいでしょう。
なぜなら、家族がいる方であれば配当金生活に必要な資産は数億円にも及び、配当金生活ができる頃には老後を迎えてしまうからです。これではただの老後資金を確保したにすぎません。
それでは実際にどの程度の資産があれば配当金生活ができるのか考えてみましょう。
配当金生活に必要な生活費を考える上で参考になるのが、総務省が実施している家計調査のデータです。
本調査によれば、総世帯の平均で25万円/月の生活費が必要なことが分かります。
単身世帯で考えても月17万円程度の生活費がかかります。
したがって、配当金生活を考える上では、年間約200万円が最低ラインだと言えるでしょう。
5,000万円から得られる資産所得は?
それでは著者が提案する5,000万円の資産からは、どの程度の配当金が得られるのでしょうか?
例えば、HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF)などの米国高配当ETFであれば、4%程度の分配金利回りがあります。
このHDVであれば、以下の通り5,000万円から年間200万円程度の分配金を受け取れます。
この金額は先ほどご紹介した単身世帯の平均生活費とほぼ一致します。
もちろん税金を考える必要がありますが、NISA口座の活用や総合課税での申告で極限まで税金を抑えることが可能です。
このようなことを考えても、配当金生活の最低ラインは5,000万円程度と考えることができるのです。
配当金生活なら持続可能!
配当金を受け取らずに投資信託を取り崩しながら生活する場合、4%ルールで考えるのが一般的です。
こちらはオルカンやS&P500指数に連動する無配の投資信託で資産を増やしていき、その後は毎年4%分を取り崩しながら使っていくというものです。
4%ルールでの取り崩しはリタイア直後に暴落が来ると失敗する可能性があります。
また、投資信託の売却が必要ですから、取り崩していくことに不安を感じてしまうかもしれません。
しかし、配当金生活であればその心配は不要です。
不況時には多少の減配は想定されますが、配当金は基本的に右肩上がりで増加しています。
ご参考にHDVの年間分配金の推移を示しますが、毎年のように増配していることが分かります。

しかも、分配金だけではありません。HDVは株価も緩やかに上昇しています。

出典:Yahoo Fiance
したがって、一旦5,000万円の資産まで到達してしまえば、あとは配当金を使いながら生活していても、受け取る配当金はどんどん増えていくのです。
加えて、元本を取り崩すわけではありませんから、5,000万円が減っていくわけではありません。HDVのような銘柄であれば株価上昇もありますから、むしろ資産は増えていきます。
このように配当金を使って生活している限りは持続可能だと言えるのです。
一人での生活なら失敗はあり得ない
一人で配当金生活をするメリットで記載した通り、自分で支出をコントロールできるのも一人配当金生活の良い点です。
仮に保有株が減配した時は生活費を少し落としてその範囲内で生活すればよいだけです。
株価の増減と比較して配当金は安定していますから、配当金が大幅に減って極貧生活を強いられることはほとんど考えられないでしょう。
それどころか基本的には増配によって増えていきますので、どんどん生活は楽になっていきます。
このように、おひとり様が5,000万円を貯めて配当金生活に突入するのなら、金銭面での失敗はほぼありえないのです。
以上、ご参考になれば幸いです。
