会社をやめて悠々自適に生活するセミリタイアに憧れを抱いている方も多いはずです。
そんなセミリタイアを達成しやすい属性の1つが独身男性になるでしょう。
独身男性は扶養家族もいないので、最短でセミリタイアへ向けて行動ができます。
本記事では独身男性がセミリタイアを目指すメリット、そして投資戦略について解説していきます。
独身男性がセミリタイアを目指すメリット
独身男性はセミリタイアを目指しやすい属性だと言えます。
その理由は独身男性が以下のような利点を持っているからです。
生活費を落としやすい
独身男性であればやる気次第で極限まで生活費を落とすことが可能です。
まず、独身ということで住む場所や食費など何にお金をかけるかを自由に決めることができます。
これが子供などの扶養家族がいれば大変です。生活費のコントロールを一人ですることはできません。
加えて、一般的に男性は女性と比較しても生活費を落としやすいです。
例えば、女性が賃貸物件を探すのであればセキュリティは物件を決める大きな要素になります。
しかし、男性ならある程度は妥協できます。生活費の中の大部分を占める家賃を極限まで下げることができるのです。
また、一般的に化粧代や衣服代なども女性と比較して男性の方がお金がかからないでしょう。
セミリタイア資金が少なくてよい
生活費を落としやすいので、セミリタイアに必要な資産を減らすことができます。
その結果、セミリタイアへ到達する期間を大幅に短縮することができるのです。
セミリタイアを目指す上で一番の問題はその達成までに何十年という長い年月がかかる点です。
必要資産が少なければ、セミリタイアに到達する期間を何年も減らすことができます。
したがって、独身男性であれば、若くて元気のあるうちにセミリタイア生活へ突入できる可能性があります。
リスクを取った運用ができる
リスクを取った運用ができるのも独身男性の魅力です。
独身男性ならいざとなればなんとでもなると考えることができます。
一般的に女性と比べて体力もあるので、ダブルワークや力仕事などの選択肢も取れます。
そのため、資産形成をする過程でリスクをとった運用ができます。
例えば、価格変動の大きい株式の投資割合を高めるなどです。
長期的にリターンの高い株式の割合を高めた運用ができるので、将来的に資産を大きく増やすことができます。
独身男性がセミリタイアを目指す投資手法
それでは独身男性がセミリタイアを目指すにはどうすればよいのでしょうか?
投資対象や手法には、不動産、株式、債券、FXなど様々なものが存在します。
しかし、独身男性なら株式へのフルインベストメントをおすすめします。
具体的には数ヶ月分の生活費を残したらあとは全て株式投資へ回す方法です。
株式へ投資すべき理由
株式へ投資すべき理由は長期的には株式のリターンが高いからです。
株式は債券などと比較して価格変動が大きいものの、長期的には大きなリターンを狙えます。
独身男性であれば債券や現金の比率を高くする必要はなく、リスクの高い株式の比率を極限まで高めた投資ができます。
また、株式投資は不動産投資よりも再現性が高いという利点もあります。
不動産投資は優良物件を購入できれば大きく値上がり益を得ることができます。
また、アパート経営などが軌道に乗れば会社の給料のように安定した収入を得ることもできます。
しかし、問題は不動産の1つ1つの単価が高いことです。
良い物件を選べなかった場合のダメージが大きすぎるのです。
この点で少額から投資ができる株式への投資をメインにすることで、どんな方でも無理なくセミリタイアを目指すことができます。
フルインベストメントが重要
独身男性に限らず指数に連動するインデックスファンドの積立購入は資産形成で推奨される投資手法の1つです。
独身男性なら最短でセミリタイアの達成を狙うべく、とにかく余剰資金は全て株式市場に投入することが重要です。
2024年から始まった新NISAでは一人あたり1,800万円の非課税投資枠があり、年間最大で360万円の投資が可能です。
まずはこの枠を埋めることに専念します。
月30万円の投資ができる人は限られていますが、独身男性ならやる気次第で月10万円以上の投資は可能でしょう。
給料アップとともに月20万円、30万円と徐々に増やしていけばよいのです。
こうすることで早期にセミリタイア資金を確保することが可能になります。
独身男性が目指すべきセミリタイア資金
それではセミリタイア資金をどの程度準備すればよいのでしょうか?
結論として、5,000万円程度の金融資産を目指したいところです。
生活費を考える上で参考になるのが総務省が実施している家計調査です。
2023年の調査結果によれば、単身世帯の月平均の生活費は167,620円でした。年間当たりにすれば約200万円です。
4%ルールを適用すると?
投資の世界には4%ルールという有名なルールがあります。
これは「リタイア時の投資資産の4%を毎年取り崩しても、30年後に資産がなくならない」というものです。
つまり、投資から得られる収益は4%/年以上を狙えるのです。
仮にこのルールを適用すると、200万円の生活費を得るためには5,000万円のセミリタイア資金が必要になります。
200万円 ÷ 4%=5,000万円
セミリタイアすれば住む場所などを自由に選べますから、生活費を下げることもできるでしょう。
また、セミリタイアですから労働からの収入も多少はあるはずです。
したがって、5,000万円のセミリタイア資金があれば金銭的な失敗はほぼないと考えられるのです。
このように、ある程度ゆとりのあるセミリタイア生活を目指すのであれば、5,000万円を目標資産に設定したいところです。
セミリタイア達成までにかかる期間
それでは上記のセミリタイア資金を確保するために必要な年月はどの程度なのでしょうか?
これはどれだけ投資にお金を回せるかによりますが、20年近くかかると考えておいた方がよいでしょう。
全世界の株式へ投資するVT(バンガード・トータル・ワールドストックETF)という銘柄がありますが、VTのトータルリターンは7%/年を超えています。
仮に年率7%/年程度で運用した場合、月9.6万円の投資を20年続けることで5,000万円へ到達します。
給料が手取り25万円であれば、15万円で生活して残り10万円は投資に回す、このような生活を20年も続ける必要があります。
独身男性なら月10万円の投資を目指せ!
確かに月10万円の投資はハードルが高いと感じるでしょう。
特に給料が低い20代にこのレベルの投資額を捻出するのは大変なはずです。
しかし、独身男性であればやりようによっては届かないレベルではありません。
上述の通り、家賃を大幅に抑えるなど生活費を極限まで下げることで月10万円の投資へと近づけていくのです。
真剣にセミリタイアを目指すのであればこのラインの投資額を目標にすべきなのです。
以上、ご参考になれば幸いです。