こんにちは、TOSHI(@dropoutinvestor)です!
月10万円の配当金を受け取れるようになったら嬉しいですよね。
令和6年度の国民年金の支給額が月7万円弱ですから、月10万円はそれを大幅に超える金額です。
そんな月10万円の配当金を目指した場合、どのようなポートフォリオを組めばよいのでしょうか?
この問いへの答えは1つではありません。当然ながらその人の属性やリスク耐性などによって変わるからです。
そこで本記事では投資歴が10年弱になるTOSHIが、今から月10万円の配当金を目指して投資するならどんなポートフォリオを組むのかという視点で解説していきます。
TOSHIの投資実績
- 投資歴約9年の兼業投資家
- 資産5,000万円以上の準富裕層
- 年間配当金は100万円以上
月10万円の配当金を目指すポートフォリオ!
私が今から投資を始めて月10万円の配当金を目指すのなら、以下のようなポートフォリオを組みます。
全世界株ETF:50%
米国増配株ETF:30%
日本の高配当株(個別株):20%
投資を始めてから全世界の株式が投資対象であるVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)という米国ETFへの投資を中心に老後資金の準備を進めてきました。
また、老後資金を確保してからは、VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)などの米国高配当ETFへの投資も行い、毎年受け取る配当金を着実に増やしてきました。
さらに最近はVIG(バンガード・米国増配株式ETF)など米国の増配株への投資もしています。
10年弱の投資歴の中で様々な銘柄へ投資してきましたが、今の知識を持って過去に戻れるのであれば、主に先にご紹介した3つの投資対象を選びます。
以下ではなぜこの3つの投資対象を選んだのか、その理由を解説していきます。
3つの投資対象を選んだ理由!
全世界株ETF
ポートフォリオの半分程度は全世界株を投資対象にする銘柄へ投資します。
その大きな理由は全世界株式を投資対象にするETFであれば、ほったらかしで長期保有ができるからです。
巷では今後はインド株の時代が来るとか米国株は落ち目だとか様々なことが言われています。
しかし、未来のことは誰にもわかりません。
自分の投資手法や投資方針に自信があったとしても、それが必ずしも成功するとは限りません。
そう考えた時、全世界株式へ連動する商品なら世界中へ分散投資ができます。あれこれ悩む必要はありませんから、ポートフォリオのコアにするのに適しています。
具体的な銘柄としてはVTやオルカンETFなどが該当するでしょう。


私はポートフォリオの大部分をVTで運用していますが、配当利回りは2%程度あります。
一方で、長期的には増配しているので、購入単価に対する配当利回りはどんどん上がっている状況です。
実際に私が保有するVTの購入単価に対する現在の分配金利回りは3%以上まで成長しています。これは高配当ETFと同水準です。

何があっても保有し続けるという覚悟を持つ意味でも、全世界株へ投資する銘柄でポートフォリオの半分近くをガチっと固める戦略を取ります。
米国増配株ETF(高配当ETF)
そして、米国の増配株へ投資するETFも30%程度保有します。
私は今まで増配系の銘柄よりも米国高配当ETFであるVYM、SPYD、HDVなどの銘柄へ投資をしてきました。
一方で、今から投資を始めるならVIG、SCHD、DGROなどの増配銘柄の比重を上げていきたいと考えています。
理由は以下の通りです。
トータルリターンの高さ
増配株ETFと高配当ETFのトータルリターンを比較すると、下表に示す通り増配株に軍配が上がります。
銘柄 | 5年リターン | 10年リターン | |
---|---|---|---|
増配株ETF | VIG | 10.83%/年 | 14.20%/年 |
SCHD | 14.66%/年 | 11.30%/年 | |
高配当株ETF | VYM | 13.71%/年 | 10.11%/年 |
HDV | 11.56%/年 | 8.44%/年 |
注:2025年2月末時点の情報をもとに作成
特に10年リターンではVIGとHDVで無視できないレベルの差が出ています。
また、何十年という長期での運用を考えた場合、受け取る配当金の総額は逆転する可能性があります。

高い増配率
増配株ETFは増配率が高いことも魅力の1つです。
下表に示す通り、増配株ETFであるVIGやSCHDの増配率は高配当ETFよりも高いことが分かります。
銘柄 | 増配率 | |
---|---|---|
増配株ETF | VIG | 8.42%/年 |
SCHD | 11.47%/年 | |
高配当株ETF | VYM | 6.49%/年 |
HDV | 5.73%/年 |
注:2013年〜2024年までの期間の増配率。
もし、減配をしてしまうと受け取る分配金が減ってしまいますから、生活は厳しい状況に追い込まれます。
その点で増配ETFは安心して長期保有ができます。増配率が高いため受け取る分配金をどんどん増やすことができるでしょう。
日本の高配当株
また、最近は日本の個別株への投資も含めるべきという考えに変わってきました。
私は今まで配当を狙う銘柄は基本的に米国株を中心に考えていました。
特に米国の高配当ETFや増配株ETFを中心に購入し、着実に受け取る分配金を増やしてきました。
一方で、最近では以下のような理由から、日本株も一定割合保有しても面白いのではないかと考えています。
為替の影響
日本で生活している以上、基本的には日本円を使って生活する必要があります。
最近は為替が大幅な円安になっており、ドルで配当金を受け取ると円換算での受け取り額は大きくなります。
一方で、これは逆に円高になれば円換算の受け取り額が大幅に下がることを意味します。
今は良くても円高になってしまえば、使えるお金が減ってしまいます。このように、年によって受け取る配当金が変動するのでは安定して生活することができません。
そこで一定割合は日本株への投資も行い、円での配当金の受け取りを増やすのも1つの手だと考えています。
日本企業は株主還元を高めている!
日本企業が株主還元を高めていることが最近話題になっています。
多くの企業が累進配当を宣言したり、自社株買いをするなど株主還元に積極的です。
実際に企業が出す配当金の総額は毎年のように過去最高を更新しています。
一方で、米国株はもともと株主還元に積極的でした。したがって、ある意味では株主還元というカードをすでに使ってしまっている状態であると言えます。
そう考えるとまだまだ改善の余地がある日本株への投資も面白いと考えるのです。
単元未満株での取引が可能
日本株を購入する際にネックだったのが単元株制度です。
多くの企業は100株を1単元に設定しており、100株単位での取引が必要でした。
一方で、最近はSBI証券や楽天証券などのネット証券を中心に、安い手数料で単元未満株が取引できるサービスを提供しています。
この制度のおかげで1株数千円程度から購入できるようになり、日本株への投資が格段にしやすくなりました。
株主優待制度の存在
これはあくまでおまけの制度ですが、株主優待がもらえる点も魅力です。
株主優待目当てに投資することはおすすめしませんが、投資対象が運良く優待制度を導入しているのなら、お得に生活できる可能性があります。
例えば、投資対象として選定した銘柄が株主優待で自社製品の割引をしていたとします。
よくその会社の製品を購入しているのなら、株主優待を活用することで生活費を下げることができるでしょう。
場合によっては、配当金と株主優待を合わせて5%超えなど高い利回りを実現できる可能性があります。
配当控除などの税制優遇
外国株へ投資する場合の問題は二重課税です。
米国株であれば10%の現地課税をされた後に日本の税金が差し引かれる仕組みになっています。
この二重課税の問題は外国税額控除という制度で一部を取り戻すことが可能です。
しかし、これは収入によって還付される金額が違うため、必ず全額戻ってくるとは限りません。
一方で、日本株の配当金には配当控除という制度があります。
詳しい説明は割愛しますが、特に収入が低い方は大部分の税金が還付される可能性があります。
約20%の税金の一部を取り戻せる日本株と20%以上の税金がかかる米国株では、当然日本株の方が有利であると言えます。
ポートフォリオ構築の注意点
月10万円の配当金を目指した場合、安定的に配当金を受け取ることが重要になります。
今年は120万円だけど翌年は100万円しか受け取れないようでは困ってしまいます。
そのため、全世界株や増配株などある程度目処が立つ銘柄をポートフォリオの中心にしています。
一方で、特に注意が必要なのが日本株です。
投資信託やETFではなく個別株を活用するなら当然リスクは高くなります。複数の銘柄への投資で分散を意識することが重要です。
また、日本の多くの企業が外国で事業展開していますので、日本企業は為替の影響を大きく受けます。
企業のビジネス形態、セクター、業績など様々な指標を考慮してポートフォリオを構築する必要があるでしょう。
月10万円の配当金を目指すのなら、全世界株ETFや増配株ETFを中心にして、株価下落時に日本の高配当株を拾っていくスタイルがおすすめです。
以上、ご参考になれば幸いです。