こんにちは、高校中退投資家Toshiです!
会社に勤めている方であれば毎月の給料から雇用保険が天引きされていませんか?
日本では頻繁に転職される方は稀ですから、雇用保険(失業保険)の給付についてしっかりと理解されている方は少ないでしょう。
また、高校中退投資家のようにセミリタイアを目指している人は失業保険の給付を受けることができるのでしょうか?
本記事では失業保険の概要とセミリタイアを目指している方の活用方法について解説していきます。
セミリタイアした際に失業保険の給付は受けられるのか?
雇用保険は労働者が失業した際の給付や、再就職の支援をするための制度です。この中に失業者に対して給付する制度があり、一般に「失業保険」と呼ばれています。
以下では、失業保険の概要について説明していきます。
失業保険の概要
1. 給付額
給付額は離職した日の直前6ヶ月に支払われた賃金の合計金額(ボーナスは省きます)を180で割った金額をベースに算出されます。
この金額を「賃金日額」といいますが、賃金日額の45%~80%が「基本手当日額」として支給されます。基本的には給料が低い方は80%が適用されます。
賃金日額:6ヶ月の賃金の合計÷180
基本手当日額:賃金日額 ×(45%~80%)
6ヶ月は約180日ですから、「賃金日額」は離職前の半年間における平均日額給与を算出していることになります。今までもらっていた給与の45%〜80%を受給できるというわけです。
ただし、以下のように「基本手当日額」は年齢によって上限額が定められています。また、基本手当の日額の下限額は年齢に関係なく2,061円です。
年齢 | 上限額 |
---|---|
30歳未満 | 6,760円 |
30歳以上45歳未満 | 7,510円 |
45歳以上60歳未満 | 8,265円 |
60歳以上65歳未満 | 7,096円 |
注:令和3年8月現在
仮に最低額の支給(1日2,000円程度)であったとしても、月換算で6万円程度になります。
給料が高かった人であれば、月20万円以上の給付を受けられる可能性もあります。つまり、失業保険ではそれなりの給付を受けることができるのです。
2. 給付期間
当然ながら長期間に渡って給付を受け続けられるわけではありません。
給付期間は自己都合か会社都合(解雇など)によって変わります。会社都合の場合は自己都合に比べて長期間もらえるケースがほとんどです。
セミリタイアを目指している方であれば、自己都合での退職が想定されます。その場合の支給期間は以下の通りです。
10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | |
65歳未満 | 90日 | 120日 | 150日 |
勤務期間が10年未満の方で3ヶ月、10年~20年の方で4ヶ月、20年以上で5ヶ月と増えていきます。
仮に月15万円の支給が想定される方であれば、合計で45万円~75万円もの給付を受けることができます。
3. 注意点
上述の通り、前職の給与と同等まではいかなくても、それなりの金額を受け取ることができます。しかし、当然ながら注意点もあります。
■給付制限がある
自己都合で辞めた場合、3ヶ月の給付制限があり、その間は失業保険を受け取ることができません。もう少し具体的に書くと以下の通りです。
離職票を提出して求職の申し込みをしてから、「7日間の待機期間+最大3ヶ月の給付制限」
つまり、会社を辞めてもすぐに失業保険を受けられるわけではありません。
■働く意思がある人のみが給付対象
失業保険は「働く意思がある人」しか受給することができません。
失業給付の役割は、失業した人が早く再就職できるように支援することです。したがって、実は再就職する気はないけど、仕事先を探しているフリをして給付を受けようとするのはダメです。
不正受給した場合には、不正の行為により受けた額の2倍の額の納付が命じられることもありますので絶対にやめましょう。
セミリタイアする人が受給できる可能性は?
失業保険は働く意思がなければ受給できませんので、セミリタイアを目指す多くの方は支給対象になりません。
しかし、一部の方にとっては失業保険を受給できる可能性があります。それはセミリタイア後もゆるく働き続けたいと考える方です。
例えば、「自分の裁量で仕事ができるなら仕事を続けたい」、「残業がない会社があるなら転職したい」と考える方などです。
そういった方々は働く意思があるわけですから、失業保険を受給しながら転職先を探すことができます。
会社員時代に雇用保険をずっと払って来たわけですから、活用できる方は積極的に利用していきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
失業保険は数カ月間に渡ってそれなりの給付を受けることができます。
セミリタイアを目指している方の中には極力仕事をしたくないタイプの人から、緩く仕事を続けたいとお考えの方まで幅広くいます。セミリタイア後も簡単な仕事を継続したいと考えているなら受給できる可能性があります。
セミリタイアしたら絶対働かないと決めているかもしれませんが、人生何があるか分かりません。失業保険の概要を確認しておいて損はないでしょう。
以上、ご参考になれば幸いです。