VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)という投資商品をご存知でしょうか?
高校中退投資家Toshiは、全世界の株式を投資対象にするVTへの投資で、老後資金の準備を進めてきました。以前、30歳時点で「540万円」のVTを保有しさえすれば、老後資金は全く問題ないという記事を書きました。
すでに半年以上が経過しましたが、2020年12月末時点でVTの株価は90ドル/株を超えるなど過去最高に達しています。現時点では過去記事のシミュレーションは全く間違っていなかったことになります。
本記事では、私の現在のVTへの投資額を基に、最新のVTのリターンを使用したシミュレーション結果をご紹介したいと思います。
私はVTの積立を今年いっぱいで終了する予定です。なぜなら、このシミュレーションで5,000万円以上の資産を構築できる可能性が明らかになったからです。
VTをひたすら買い続けた結果をご紹介!
私は2017年頃からVTをひたすら購入し続けてきました。コロナショックがあろうが株高になろうが、決して購入を辞めずに定期買付を継続してきました。
その結果、すでに1,500株程度のVTを保有しています。2021年1月現在の株価は90ドル/株以上ですから、評価額も1,500万円に迫る勢いです。
ただし、2019年に話題になった老後2,000万円問題をクリアする金額ではありません。
しかし、30代という現在の年齢を考えれば、景色は全く違ったものになります。以下でご説明していきたいと思います。
VTのリターンは十分高い!
VTは全世界を投資対象にしていることから、良くも悪くも平均的なリターンを狙う商品です。投資銘柄は全世界の約8,800社で、四半期ごとに自動で銘柄のリバランスをしてくれるため、手間いらずの商品と言えるでしょう。
VTの2008年の上場から2020年末までの株価の上昇を確認します。
VTの株価の上昇
- 設定時株価:49.58ドル/株(2008年6月26日)
- 2020年末株価:92.58ドル/株(2020年12月31日)
- 年率リターン:5.3%/年
リーマンショック、コロナショックを経験したにもかかわらず、2008年の設定以来、配当抜きで5.3%/年のリターンを記録しました。
10年ちょっとで約2倍の株価まで成長していることが分かると思います。米国への集中投資に比べてリターンが低いのですが、それでも十分すぎる結果ではないでしょうか。
配当はコロナショックで大幅な減配
配当金の推移を見てみると、2020年の配当はコロナショックの影響で大きな減配でした。それでも、年4回の配当になった2013年〜2020年までの平均増配率は3.3%/年とそれなりにあります。
たとえ3.3%/年の増配であったとしても、何十年も保有し続ければ、配当金もそれなりに育つ可能性があります。
このまま保有し続けるだけで「5,000万円」に到達!
では、上記で求めたリターンを当てはめた場合、現在保有するVTをこのまま売却せずに保有し続けるといくらになるのでしょうか。
結論からお伝えすると、なんと「5,000万円」以上の資金を確保できる結果が得られました。
シミュレーションの条件
- 老後までの期間は25年間
- 配当の再投資は行わない
- リターンは5.3%/年
下表に示す通り、1,500万円分のVTを今後25年間保有し続ければ、「約5,180万円」にまで達します。25年間放置するだけで元本は3倍以上に成長するのです。
控えめのリターンである3%/年を適用しても、3,000万円以上まで評価額は成長する見込みです。
もちろんこのシミュレーションには為替の影響や税金を加味していません。それでも老後2,000万円問題は全く問題ないレベルでしょう。
配当金も成長していく!
また、配当金にも3.3%/年の増配率を適用したシミュレーションをしてみましょう。
その結果、25年後には年間50万円以上の配当金を受け取ることができる結果が得られました(1ドル104円で計算)。
5,000万円が確保された上に、配当金も50万円以上もらえるわけです。老後資金としては十分すぎるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
高校中退投資家はまだ30代であり、老後までかなりの期間があります。時間を味方につければ少ない投資額でも老後に多くの資金を確保することが可能なのです。
もちろん、私の場合はかなりの金額を投資しています。しかし、25年間で3倍以上に成長するわけですから、投資期間が長く取れる若いうちに少額でも投資しておくことが重要です。
現在保有するVTは何かあったときのお守りとして保有し続けるつもりです。今後も定期的にVTの評価額の推移を確認して、今回のシミュレーションが正しいかどうか答え合わせをしていきたいと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。