投資をする目的は人それぞれですが、よく投資の出口戦略を考えるべきだと聞きます。
せっかく貯めたお金を最終的に使わずに死んでいくのはもったいないという意見は確かに分かります。
しかし、頑張って貯めたお金を使うことに抵抗を感じるのも事実でしょう。実は貯めるよりも使うほうが難しいのです。
そこで本記事では投資で貯めた資産を使うステージである「投資の出口戦略」について考えていきたいと思います。
投資の出口戦略に深く悩まなくて大丈夫!
「投資の出口戦略」と聞くと難しく感じるかもしれません。
「株よりも投資信託の方が取り崩しが楽」
「日本で暮らすなら外貨建て資産は為替リスクがある」
「高配当株で自分年金を作るとよい」
などなど様々なことを聞きます。しかし、高校中退投資家は投資の出口戦略について深く悩まなくてよいと考えています。なぜなら、無理にお金を使い切って死ぬ必要なんてないからです。
一定以上の資産を持つことは精神的な余裕をもたらします。ですから、仮にある程度の資産を残して死んでしまっても、お金に困らず楽しく過ごせたなら何ら問題ないのです。
資産が減っていくことは非常に辛いものです。そこで、減らない程度に資産をほどよく使っていくことがおすすめです。
投資信託を保有されている場合
もし投資信託を購入されているのなら、取り崩しには「4%ルール」が活用可能です。
例えば、リタイア時に1,000万円の投資信託があれば、40万円を取り崩すというものです。
株式のリターンは5~6%/年程度と言われていますから、4%程度を取り崩しても資産がなくなる確率は低いという考え方です。
仮に「お金が減るのがどうしても嫌だ!」と心配になるのなら、取り崩しの割合を3.5%とか3%などに下げればよいだけです。こうすればお金が減っていく可能性をほぼゼロに近づけることができます。
株式やETFを保有されている場合
次に株式やETF(上場投資信託)を保有している場合です。
こちらは自動で配当金や分配金が出されますので、それらを使い続けるだけでよいでしょう。
受け取る分配金/配当金はすべて使ってしまうけれど、元本は取り崩しせずに放置するのです。こうすれば、多少の株価変動はあるものの元本部分は残り続けます。
配当金や分配金は非常に便利です。勝手に少しずつ利益確定してくれるようなものですから、売るという行為をしたくない方におすすめです。
非課税制度も同様に考えればよい
NISA(少額投資非課税制度)を活用されている方も考え方は一緒でよいでしょう。
よく非課税期間が終了するからと言って急いで売却を検討される方がいます。しかし、お金を使う予定がないのであればその必要は全くありません。
NISAで保有する投資信託や株式は非課税期間終了時にその時の評価額が取得単価へと変更されます。
非課税期間終了時の株価次第ではありますが、特につみたてNISAのように長期間保有している投資信託が購入金額を下回ることはほぼないでしょう。
したがって、急いで売る必要はなく、お金が必要になるまで保有しつづければよいのです。
そして使うステージに入ったら、上記でご紹介した方法で配当金の利用や4%ルールを活用していけばよいだけです。
自分が心地よい資産額を決める方が大事!
出口戦略についれあれこれ考えるよりも、投資額がいくらに達したらお金を使い始めるかそのラインを決めることのほうが重要です。
問題は資産が増えるともっともっとほしいという気持ちが強くなり、目標資産がどんどん上がっていってしまうことです。その結果、お金を貯めるだけで人生を終えてしまう可能性があります。
したがって、自分の中で必要な資産額を常に自問自答して、気持ちを整理していく必要があります。
おすすめの資産額は5,000万円
個人的なおすすめは5,000万円前後の資産を目標にすることです。
理由はこれだけの資産があれば十分セミリタイアが可能だからです。特に子供のいない方は5,000万円あればが後の人生何とでもなります。
仮にリタイアしなくても、5,000万円から得られる資産所得(4%ルールを適用すれば年200万円)で十分日々の生活を充実させることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
投資の出口戦略に深く悩む必要は全くありません。
一定以上の資産を手に入れたのなら、後は増やすのではなく維持することに注力すればよいだけです。
「お金を使い切る」ことにこだわらないほうが、お金のことを考えないで楽しく人生を過ごすことができるはずです。
以上、ご参考になれば幸いです。