一定期間、一定額において非課税で運用することができるNISA(少額投資非課税制度)は、投資をするならまず始めに活用したい制度です。
本記事では大手ネット証券のSBI証券と楽天証券の2022年9月のつみたてNISAランキングをご紹介します。
2022年8月のランキングは下記記事でもご紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
2022年9月のNISAランキング
2022年9月におけるSBI証券と楽天証券のNISAランキングは以下の通りです。
順位 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
1 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
2 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
3 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
4 | SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) |
5 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | eMAXIS Slim先進国株式インデックス |
6 | eMAXIS Slim 先進国株式インデック | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド |
7 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド | モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし) |
8 | ニッセイ外国株式インデックスファンド | キャピタル世界株式ファンド |
9 | eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | iFreeレバレッジ NASDAQ100 |
10 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 楽天レバレッジNASDAQ-100 |
出典:SBI証券HP及び楽天証券HPより作成。SBI証券は9月のつみたてNISAの積立設定金額ランキング、楽天証券は9月のNISAの積立設定金額ランキング。
今月のランキングは先月とほぼ同じ結果となりました。SBI証券は1位〜4位まで、楽天証券は1位〜6位まで順位に変動はありませんでした。
ランキング上位商品のご紹介
今月は楽天証券の10位にランクインした「楽天レバレッジNASDAQ-100」をご紹介していきます。
楽天レバレッジNASDAQ-100
「楽天レバレッジNASDAQ-100」は通称「レバナス」と呼ばれる銘柄です。2021年11月に設定された新しい銘柄ですが、一時期SNSなどで大きな話題を集めました。
そんなレバナスの運用方針は以下の通りです。
日々の基準価額の値動きが「NASDAQ-100指数(米ドルベース)」の値動きに対して概ね2倍程度となることを目指す。
出典:楽天証券HPより
「NASDAQ-100指数」とは、米国のナスダックへ上場する企業100銘柄で構成される指数です。なお、金融を除く銘柄で構成されています。
また、「レバレッジ」とある通り、株価が上昇すると通常の2倍大きく上昇するように設定されています。
一方で、株価下落時には2倍近く株価が下がる点に注意が必要です。つまり、値動きが激しいリスクの高い商品であると言えます。
NASDAQ-100指数の構成銘柄
「NASDAQ-100指数」の構成銘柄トップ10を下表に示します。
トップ10には米国の有名企業が並んでいます。注目すべきは上位銘柄の割合が高い点です。1位とアップルと2位のマイクロソフトだけで30%近い比率になっています。
順位 | 銘柄 | 比率 |
---|---|---|
1 | アップル | 16.30% |
2 | マイクロソフト | 11.58% |
3 | アマゾン | 7.64% |
4 | テスラ | 5.18% |
5 | アルファベット A | 3.97% |
6 | アルファベット C | 3.83% |
7 | メタプラットフォームズ | 2.48% |
8 | エヌビディア | 2.42% |
9 | ペプシコ | 1.39% |
10 | コストコ | 1.35% |
注:JTG証券HPより作成(2022年8月24日時点)
NASDAQ-100指数の株価推移
次にNASDAQ-100指数の株価推移を示します。
コロナ以降に急激に株価が上昇していることが分かります。
一方で、レバナスの設定は2021年ですから、ちょうどピークを迎える頃に設定されたことになります。したがって、レバナスを購入されている方は2022年の下落局面で大きな打撃を受けているはずです。
リターン
2021年11月の設定から2022年8月末までの設定来のリターンは、なんと−47.8%です。
2021年11月に購入された方は、現在約半分の基準価格まで低下したことを意味します。下落局面で大きく低下する商品であることがお分かりになると思います。
結果として、途中で耐えきれずに売却して損をされた方も多いはずです。
まとめ
本記事では2022年9月のNISA人気ランキングをご紹介しました。また、楽天証券の10位にランクインした「楽天レバレッジNASDAQ-100(レバナス)」の詳細を解説しました。
「楽天レバレッジNASDAQ-100」は基準価格の変動が非常に大きなリスクの高い投資信託です。
手数料も高く長期保有に向いている商品ではありません。ですから、レバナスへの投資はまさしく投機に該当するでしょう。特に初心者は手を出す必要のない商品です。
以上、ご参考になれば幸いです。