一定期間、一定額において非課税で運用することができるNISA(少額投資非課税制度)は、投資をするならまず始めに活用したい制度です。
本記事では大手ネット証券のSBI証券と楽天証券の2022年10月のNISAランキングをご紹介します。
2022年9月のランキングは下記記事でもご紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
2022年10月のNISAランキング
2022年10月におけるSBI証券と楽天証券のNISAランキングは以下の通りです。
順位 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
1 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
2 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
3 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
4 | SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) |
5 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド | eMAXIS Slim先進国株式インデックス |
6 | eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド |
7 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし) |
8 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | キャピタル世界株式ファンド |
9 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | iFreeレバレッジ NASDAQ100 |
10 | SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド | ニッセイ外国株式インデックスファンド |
出典:SBI証券HP及び楽天証券HPより作成。SBI証券は10月のつみたてNISAの積立設定金額ランキング、楽天証券は10月のNISAの積立設定金額ランキング。
SBI証券は1銘柄だけ入れ替えがありました。「ニッセイ外国株式インデックスファンド」が外れて、「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」がランクインしました。
楽天証券の方も1銘柄のみ入れ替えがありました。前回10位であった「楽天レバレッジNASDAQ-100」が外れて、「ニッセイ外国株式インデックスファンド」が入ってきました。1位〜9位までは順位の入れ替えもありませんでした。
ランキング上位商品のご紹介
今月はSBI証券の5位にランクインした「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」をご紹介していきます。
SBI・全世界株式インデックス・ファンド
「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」はその名の通り全世界の株式へ投資できる投資信託で2017年に設定されました。
この投資信託は以下3つの米国ETFを投資対象にしています。
銘柄 | ティッカーシンボル | 基本比率 |
---|---|---|
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF | VT | 60% |
SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国)ETF | SPDW | 30% |
SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツ ETF | SPEM | 10% |
最も比率が高いのが全世界の株式へ満遍なく投資ができるVTです。高校中退投資家TOSHIもメインで投資しているETFです。
SPDWは米国を除く先進国へ投資するETFで日本への投資割合が最も高くなっています。そして、SPEMは新興国へ投資するETFで中国、インド、台湾などへの投資割合が高いETFです。
また、信託報酬は年0.1102%(税込み)とかなり安い水準です。100 万円投資して年間たった1,100円程度の手数料で運用してもらえる計算です。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの構成銘柄
「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」の構成銘柄を下表にまとめます。
トップ10はやはり米国の有名企業が並んでいます。VTの約60%が米国株への投資ですから、必然的に上位銘柄も米国の企業が入っています。アップルとマイクロソフトが3%前後と高い割合ですが、それ以外の銘柄は2%以下になっています。
順位 | 銘柄 | 比率 |
---|---|---|
1 | アップル | 3.58% |
2 | マイクロソフト | 2.94% |
3 | アルファベット | 1.83% |
4 | アマゾン | 1.65% |
5 | テスラ | 1.18% |
6 | ユナイテッドヘルス・グループ | 0.80% |
7 | バークシャー・ハサウェイ | 0.78% |
8 | ジャンソン・ジョンソン | 0.72% |
9 | エクソンモービル | 0.62% |
10 | メタ・プラットフォームズ | 0.53% |
出典:SBI証券HPより作成(2022年9月30日時点)
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの投資国別割合
次に「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」の投資国の割合を下表にまとめます。
1位の米国の割合が約6割で2位の日本は6.58%ですから、圧倒的に米国への投資割合が高いことが分かります。上位国の比率は「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」の投資先であるVTとほぼ変わりません。
順位 | 国・地域 | 比率 |
---|---|---|
1 | 米国 | 58.90% |
2 | 日本 | 6.58% |
3 | 英国 | 3.96% |
4 | カナダ | 3.30% |
5 | 中国 | 2.97% |
6 | スイス | 2.74% |
7 | フランス | 2.42% |
8 | オーストラリア | 2.06% |
9 | インド | 1.97% |
10 | ドイツ | 1.74% |
出典:SBI証券HPより作成(2022年9月30日時点)
リターン
「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」の2019年〜2021年のリターンを下表に示します。比較対象のために人気投資信託のeMAXIS Slimシリーズの商品も示しています。
銘柄 | 2019 | 2020 | 2021 |
---|---|---|---|
SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 25.3% | 8.9% | 31.3% |
全世界株式(オール・カントリー) | 26.8% | 9.0% | 29.3% |
米国株式(S&P500) | 30.5% | 10.3% | 36.7% |
全世界株式(除く日本) | 27.5% | 9.0% | 30.4% |
全世界株式(3地域均等型) | 21.6% | 8.7% | 19.3% |
先進国株式 | 28.9% | 9.0% | 33.5% |
新興国株式 | 18.4% | 8.8% | 12.3% |
比較対象になるのは投資先が同じく全世界の株式である「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」でしょう。
2019年と2020年は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のリターンに負けていますが、2021年は逆に「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」が若干上回っています。
しかし、両投資信託の間に大きなリターンの差はありません。リターンとしてはほぼ同じ水準と考えて問題ないでしょう。
まとめ
本記事では2022年10月のNISA人気ランキングをご紹介しました。また、SBI証券の5位にランクインした「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」の詳細を解説しました。
「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」は全世界の株式へ手軽に投資できる投資信託です。手数料も安く長期保有に向いている商品でしょう。
以上、ご参考になれば幸いです。