高校中退投資家Toshiは、本ブログで成長著しいフィリピンへの投資についてご紹介してきました。
フィリピン株へ本格的に投資するには、フィリピンの証券会社へ口座を開設する必要があります。
しかし、いきなり海外の証券会社に口座を開くのはかなりハードルが高いでしょう。また、「せっかく口座を開設したのに結局使わなかった」という事態に陥る可能性もあります。
そこで、本記事ではフィリピン株をかじってみたい人向けに、「アイザワ証券」を活用したフィリピン株投資についてご紹介します。
日本からフィリピンの個別株へ投資するには?
大手ネット証券であるSBI証券や楽天証券では、残念ながらフィリピンの個別株への投資ができません。
もし、フィリピンの個別株への投資を検討しているなら、第一候補になるのは「アイザワ証券」です。
「アイザワ証券」を活用すれば、お試しでフィリピンの個別株へ投資が可能です。その後、もっと本格的に投資をしたいと考えるようであれば、現地の証券会社への口座開設をおすすめします。
アイザワ証券の概要
「アイザワ証券」は業界20番手くらいの中規模の証券会社です。
SBI証券の営業収益が約5,400億円であるのに対して、アイザワ証券は160億円程度と、その差は歴然です。全体的なサービスを考えても、ネット証券大手のSBI証券や楽天証券への口座開設をおすすめします。
一方で、アイザワ証券はアジア株への投資に強いという特徴を持った会社です。
なんとアジア12市場(香港・上海・深圳・台湾・韓国・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア・フィリピン・ベトナム・イスラエル)での取引が可能です。
SBI証券や楽天証券は5市場程度しかアジアへの投資はできません。したがって、アイザワ証券は、アジア圏の個別株投資をするなら最適な会社です。中でも、今回ご紹介する「フィリピン株」へ投資できるのが大きな特徴です。
メイン口座としてSBI証券や楽天証券で日本株や米国株を、更にアジアの個別株にチャレンジしたい方はアイザワ証券をサブ口座として活用するのが賢い使い方です。
アイザワ証券で取引できるフィリピン株
では、アイザワ証券ではどの程度フィリピン株を購入することができるのでしょうか?
アイザワ証券では、2021年3月末現在で74銘柄への投資が可能です。
下表が投資可能な銘柄のリストです。このうち、フィリピンの主要企業で構成される「フィリピン総合指数(PSEi)」に含まれる銘柄を赤字で示しています。
出典:アイザワ証券HPを参考に作成(2021年3月末時点)
アイザワ証券ではフィリピン総合指数の30銘柄のうち、First Gen Corpを除く29銘柄へ投資が可能です。
つまり、フィリピンの代表的な銘柄へは基本的に投資可能と理解すればよいです。
しかし、高校中退投資家が以前ご紹介したようなAREITやDDMP REIT, INCのようなマニアックな銘柄への投資はできません。
フィリピン株の売買手数料は?
しかしながら、アイザワ証券のフィリピン株の売買手数料は高いと言わざるを得ません。
アイザワ証券のフィリピン株売買手数料
- 売買代金の1.65%(インターネット・モバイル発注の場合)
- 最低手数料は5,500円(買い注文)
フィリピン現地に証券口座を開設すれば、0.6%以下の手数料でフィリピン株の購入が可能です。一方で、アイザワ証券では売買代金に対して1.65%の手数料がかかります。
SBI証券の米国株手数料は約定代金に対して0.495%です。また、マレーシア、タイ、シンガポールの株式へ投資する場合も1%です。したがって、アイザワ証券の1.65%の手数料は高い部類に入ります。
また、やっかいなことに購入時の最低手数料が5,500円もかかります。仮に5万円分の株を購入した場合、10%以上の購入手数料を払う計算です。
為替手数料もかかる
また、フィリピン株はフィリピンの通貨であるフィリピンペソで株を購入するため、円貨で決済する場合には為替スプレッド(為替手数料のようなもの)を支払う必要があります。
アイザワ証券では、1フィリピンペソあたり7銭かかります。
1万円分のフィリピン株を購入する場合の為替手数料は300円程度になる計算です。売買代金に対して3%程度の手数料になりますから馬鹿にできません。
取引が盛んな米国ドルは、SBI証券や楽天証券で1ドルあたり25銭です。1万円をドルに変える為替手数料はたった25円です(100円/ドルで1万円を両替する場合)。
つまり、マイナーなフィリピン株投資では、10倍以上の為替手数料を支払う必要があります。
アイザワ証券は使えるのか?
アイザワ証券なら「全て日本語でやり取りできる」、「口座の開設や閉鎖も簡単で無料」です。また、フィリピンの主要銘柄は全て購入可能です。
しかしながら、アイザワ証券でフィリピン株取引をするなら、お試し程度に留めるべきです。
理由は、最低手数料の高さにあります。
上述の通り、株購入の最低買売手数料は5,500円ですから、少額で株を購入するスタイルに向きません。1万円の株を購入しても、5,500円の手数料を払わなければいけないからです。
そもそも普通の個人投資家にとっては、フィリピン株投資はあくまでも米国株や日本株のサブでの運用のはずです。したがって、投入する投資資金も少なくなるでしょう。
アイザワ証券では「数名柄購入してフィリピン株投資がどんなものか勉強する」程度に利用するのがよいです。
その後、フィリピンの個別株へもっと投資したいと考えるなら、AB capitalなどのフィリピン現地の証券会社への口座開設を検討しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では日本からフィリピン株投資を始めることを想定して、「アイザワ証券」のフィリピン株投資の手数料や銘柄についてご紹介しました。
フィリピンは人口増加が著しい勢いのある国です。フィリピン株の将来性は高いと考えてよいでしょう。
フィリピン株へ興味がある方は、まずは「アイザワ証券」で数名柄購入してみるのがおすすめです。そして、フィリピン株投資に興味が持てるのであれば、現地の証券会社への口座開設を検討していきましょう。
以上、ご参考になれば幸いです。