投資・資産形成

【初心者向け】投資の始め方ガイド(2021年度版)

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「投資には興味があるけど、どのように始めればよいか悩んでいませんか?」

2019年には「老後資金が2,000万円不足する」という金融庁のレポートが話題になりましたので、老後資金の準備に不安を感じる方も多いはずです。銀行にお金を預けても利子はほとんどつきませんので、お金を増やすためには投資が必須です。

一方で、投資を始めるには、証券会社を選んだり、投資商品を選定したりしなければいけません。ネット上には多くの情報が溢れており、なかなか前へ進めない人もいるでしょう。実は私もその一人でした。

そこで本記事では、私の投資経験をもとに今から投資を始める初心者向けに「投資の始め方」についてまとめました。

2021年2月現在で、どの証券会社に口座を開設し、どのような商品を購入すればよいのか、具体的な会社名や商品名もご紹介します。今回ご紹介する方法なら、スムーズに投資を始めることができるでしょう。

高校中退投資家Toshiの実績

  • 投資歴約5年のサラリーマン投資家
  • 資産運用額は2,500万円以上
  • 年間配当金は40万円以上

投資の始め方ガイド(2021年度版)

老後資金の確保が目的なら、投資の始め方は至ってシンプルです

以下では、投資をこれから始める「初心者」の方にとって最適な商品、方法をご紹介していきます。

初心者が投資を始める際のポイント

  • 証券会社は「楽天証券」で決まり!
  • 税金がお得になる「つみたてNISA」を活用しよう!
  • 「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の購入だけでよし!
  • 老後資金の準備は「つみたてNISA」だけでほぼ十分!
  • 余裕があるなら「楽天カードクレジット決済」をフル活用しよう!

① 証券会社の選定

証券会社は楽天証券で決まり!

証券会社はネット証券で最も勢いのある「楽天証券」を選びましょう。

銀行で投資を始めようとしてはいけません。銀行員は自分達の利益を確保するために、高い手数料の商品を勧めてくるからです。ネット証券であればそのような営業はありません。

ネット証券の中でおすすめなのが、「SBI証券」と「楽天証券」です。特に、「楽天カードクレジット決済」ができる「楽天証券」への口座開設が最適です。

もちろん「SBI証券」を活用するメリットもあります。しかし、まずは「楽天証券」で投資をスタートしましょう。そして、もし「SBI証券」のサービスも利用したくなったら、その時に口座を開設すればよいのです。私も2つの証券会社に口座を開設して投資をしています。

ご参考:SBI証券と楽天証券の違いについて

投資初心者はSBI証券と楽天証券のどちらに口座開設すべきか?どの証券会社に口座開設すればよいかお悩みの方もいるのではないでしょうか。 本記事では、ネット証券大手のSBI証券と楽天証券のサービス内容を徹底比較し、投資初心者におすすめの証券会社を解説しています。どの証券会社へ口座開設しようか悩んでいる方や、投資を始めようと考えている方は必見です。...

口座開設はネットで完結

「楽天証券」の口座開設はネット上で完結させることが可能です。

ご参考:楽天証券の口座開設HP

以前は本人確認のために郵送書類の受け取りが必要でしたが、現在はスマホで顔写真を撮ることで、ウェブ上で本人確認を行うシステムになりました。最短で翌営業日から取引が可能です。

なお、ウェブで申し込みを完結させるには、本人確認書類として「マイナンバーカード」か「運転免許証」が必要です。そのほかの書類(健康保険証等)の場合は、口座開設に1週間程度かかります。

ちなみに、楽天会員の方はスムーズに口座開設が可能です。楽天会員は無料で登録が可能で、楽天ポイントを活用することで固定費の削減もできます。会員でない方は事前に登録しておきましょう!

参考:楽天会員の登録URL

つみたてNISAの口座開設も一緒に行いましょう!

楽天証券の口座開設をする際に、NISA口座の開設も一緒に行います。

NISAというのは「少額投資非課税制度」のことを言います。NISA口座では、購入した投資商品の売却益や配当金に対して通常約20%かかる税金が、決められた期間内であれば非課税になります。難しいことは抜きにして、税金を払わなくて済むとてもお得な制度です。

NISAには「一般NISA」と「つみたてNISA」があるのですが、初心者は「つみたてNISA」を活用しましょう。

なお、下記記事では「つみたてNISA」の概要についても説明しています。私のような変人は「一般NISA」を選択していますが、かなり特殊なケースです。

【つみたてNISAの必勝パターン】楽天VTを積み立てるだけでOK!「つみたてNISA」でどの商品に投資すればよいか悩んでいませんか? 本記事では「つみたてNISA」におすすめの商品をずばり1つだけご紹介します。本商品の積み立てを継続するだけで平均点は取れるはずです。「つみたてNISA」の商品の選定や運用方針に悩んでいる方は必見です。...

すでに楽天証券の口座を持っているけどNISA口座を保有されていない場合は、つみたてNISAの口座開設をしましょう。

参考:楽天証券のNISA口座の開設URL

② 投資商品の選定

続いて、どの商品に投資したらよいか解説します。結論から言うと「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」という商品を選定します。以下では、この商品を選ぶ理由についてご紹介していきます。

「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を選ぶ理由

  • 全世界の株式に分散投資が可能
  • 信託報酬が最安値クラス
  • 資産規模が十分にある

全世界の株式に分散投資が可能

この商品は新興国も含む全世界の株式を投資対象とします。

老後資金確保のための長期投資を前提にするなら、債券ではなく株式100%の商品をお勧めします。なぜなら、過去のデータによれば、株式の方がリターンが大きいからです。

また、初心者の方は特定の国へ投資する商品は避けた方がよいでしょう。

リーマンショック以降のアメリカの経済成長は凄まじく、米国を投資対象にする商品を購入すべきとの意見もあります。しかし、今後米国経済が現在の状況を維持できるとは限りません。また、仮に米国経済が落ち込んだ際に、他の商品にうまく乗り換えることができるでしょうか。

その点、全世界の株式へ投資するこの商品なら、商品の乗り換えを意識する必要はありません。つまり、安心して長期保有ができる商品です。

信託報酬が最安クラス

「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は商品を運用する手数料(信託報酬)が安いという特徴があります。

当然無料で運用してくれるわけではないため、運用会社などに手数料を支払う必要があります。この手数料を負担するのは商品を購入する我々ですから、できるだけ安いものを選ぶのがベターです。

2021年時点で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の手数料は年率0.1144%と業界最安値クラスです。仮に100万円を預けたとしても、1年間にたった1,144円を支払うだけで、世界各国の株式を購入し、運用してくれるのです。

また、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、もしライバル会社がもっと安い手数料の商品を出したら、それと同等クラスの手数料に引き下げる方針を示しています。

したがって、他の安い商品へ乗り換える必要がありません。

資産規模が十分にある

「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は十分な資産規模があります。

資産規模が十分あることは重要です。なぜなら、資産規模が小さい不人気商品は、途中で商品の販売が停止される可能性があるからです。

この商品は、2020年12月末時点で700億円以上を集めています。この商品1つで全世界へ投資が可能であり、しかも信託報酬が安いので人気が高いのです。

商品がなくなる心配もないわけですから、老後資産の確保を目的にコツコツ長期投資するのに適しています。

③ 商品購入の設定方法

まずは「つみたてNISA」を埋めるべき!

まず第一にやるべきなのは「つみたてNISA」で定期積立の設定をすることです。「つみたてNISA」の概要を簡単に示します。

  • 非課税期間:20年
  • 非課税枠:40万円(年間)
  • 対象商品:一定の公募等株式投資信託(金融庁指定)

年間40万円まで投資が可能で、20年間の非課税枠があります。したがって、1ヶ月当たりの投資金額は33,333円です。

また、「楽天カードクレジット決済」を活用しましょう。これは月5万円までなら、楽天カードで投資をすることで、100円につき1ポイントの楽天ポイントがもらえるサービスです。

つまり、「つみたてNISA」をしながら、毎月333ポイントがもらえます。楽天ポイントは、1ポイント1円として様々なお店で利用できますから馬鹿にできません。また、貯めた楽天ポイントを投資の購入資金として使うことだってできるのです。

設定方法は、楽天証券ホームページに詳しく記載されています。丁寧に説明されていますので、こちらにしたがって対応すれば問題ないでしょう。

参考:つみたてNISAの設定方法URL

余裕がある方は楽天カード積立をプラスしよう!

「つみたてNISA」は1ヶ月当たり33,333円の投資までしかできません。もしこれ以上の投資が可能なら、追加で楽天カードクレジット決済を最大限活用しましょう。

先ほど申し上げた通り、月5万円がポイント還元の上限です。もし、「つみたてNISA」でクレジットカード決済を利用しているのであれば、追加で16,667円/月(50,000円−33,333円)の積立を設定します。

もし、1ヶ月当たり83,333円まで投資ができるのであれば、「つみたてNISA」は通常の決済方法にし、別途5万円/月を楽天カードクレジット決済で設定します。このあたりは投資できる金額によって決めましょう。

  • 税金がお得になる「つみたてNISA」をまず埋めること
  • 楽天の「クレジットカード決済」を利用してお得に投資すること

④ 投資シミュレーション

ケース① つみたてNISAを満額積み立て

では、「つみたてNISA」を活用して投資することでどれだけの老後資金を作ることができるのでしょうか?

ここでは簡単なシミュレーションを通じて、「つみたてNISA」が老後資金の準備にどれだけ有効なのか示します。

将来の年率リターンを決定するのは難しいのですが、4〜5%/年のリターンは十分期待できるでしょう。また、「つみたてNISA」は20年の非課税期間がありますので、20年投資を継続したケースを考えます。

つみたてNISAを活用して20年間投資を継続した場合

リターン 投資元本 運用収益 合計
3% 7,999,920円 2,943,371円 10,943,291円
4% 7,999,920円 4,225,779円 12,225,699円
5% 7,999,920円 5,701,065円 13,700,985円
6% 7,999,920円 7,401,289円 15,401,209円

注:2021年現在では、「つみたてNISA」の投資可能期間は2037年まで。20年継続した場合、一部に税金が発生します。

表から分かる通り、かなり控えめの年3%で考えた場合でも、1,000万円以上の老後資金を貯めることができます。投資期間が20年以上を確保できる若い方であれば、つみたてNISAの非課税期間終了後も投資を継続するだけで、2,000万円近くまで到達するかもしれません。

また、仮に夫婦それぞれで「つみたてNISA」の口座を開設して、投資を20年継続した場合、「つみたてNISA」だけで2,000万円問題は解決できます。

 ケース② 楽天カード積立をプラス

では、「つみたてNISA」に加えて「楽天クレジットカード決済」を活用した場合のシミュレーションもしてみましょう。月5万円の投資を20年間継続した場合の結果を示します。

リターン 投資元本 運用収益 合計
3% 12,000,000円 4,415,100円 16,415,100円
4% 12,000,000円 6,338,731円 18,338,731円
5% 12,000,000円 8,551,683円 20,551,683円
6% 12,000,000円 11,102,045円 23,102,045円

こちらは運用収益に対して約20%の税金を取られてしまいますが、それでも20年の積立で、1,500万円〜2,000万円程度まで達します。

つみたてNISAと楽天カード決済だけで、3,000万円近い資産を作ることが可能です。もちろん、83,333円/月を毎月投資できる人は少ないでしょうが、共働きの夫婦なら一人当たり約4万円/月です。決して無理な金額ではないでしょう。

⑤ その他

確定拠出年金の活用

今回は考慮しませんでしたが、国は「確定拠出年金」という制度も用意しています。こちらは、「自分年金」のようなもので、「60歳まで資金を引き落とせない」というルールがあります。人によっては使いにくい制度であるため今回は外しました。

しかし、特に自営業者など厚生年金に入っていない方は、将来もらえる年金が高くありません。個人が加入する「個人型確定拠出年金」がありますので、活用を検討しましょう。

「個人型確定拠出年金」のメリット、デメリットについて下記記事でご紹介していますので、興味がある方は参考にしてください。

セミリタイア/配当金生活におけるiDeCo活用戦略!セミリタイア/配当金生活時の個人型確定拠出年金(iDeCo)の活用について気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、高校中退投資家ToshiのIDeCoの活用戦略について説明します。セミリタイアを目指している方、確定拠出年金を活用されている方は必見です。...

また、サラリーマンの方は会社が企業型の確定拠出年金を用意している場合があります。

高校中退投資家による確定拠出年金の運用高校中退投資家が勤める会社では確定拠出年金制度が導入されています。任意で加入や掛金の選択ができるのですが、私は満額拠出しています。 ...

初心者からの脱却

今回は全世界株式へ投資する商品1つだけをシンプルに運用する方法をご紹介しました。

まずは数年この方法で投資を継続しましょう。その後、他の商品や投資対象(債券など)に興味を持ち始めたのであれば、その時に、投資の幅を広げていくことで全く遅くありません。

「投資についてはあまり時間を割きたくない!」という方はこの方法で投資を継続するだけで十分です。

 FIREへの道

「どうしても会社を辞めたい」、「月10万円以上の投資資金を確保できる」という方は、ステップアップとしてFIRE(経済的独立と早期退職)を目指すという選択肢もあります。

シミュレーションでお示しした通り、20年間83,333円/月投資をすることで3,000万円以上の資産を構築できます。20代から投資を始められれば、40代でのリタイアも見えてくるでしょう。

早期退職を狙うのであれば、個人的には月10万円以上の投資は必須だと考えます。リタイアの年齢は早ければ早いほうがよいからです。

もし月10万円以上の投資ができるのであれば、私のように高配当株投資なども組み合わせていくのもよいかもしれません。なお、FIREの取り組みは、本ブログでご紹介していますので、是非参考にしていただければ幸いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「つみたてNISA」だけでも相当な老後資金の確保が可能であることをご理解いただけたのではないでしょうか。

これから投資を始めるのなら、悩まずに「楽天証券」に口座を開設し、「全世界の株式へ投資する商品」を「つみたてNISA」で購入しましょう。

投資資金を月33,333円以上確保できる方は、つみたてNISAに加えて楽天カードで積立をしましょう。もちろん、満額投資する必要はありません。自分が投資できる金額からでよいのです。

もちろん、若い人のほうが有利ですが、20年の投資期間の確保は40代からでも遅くありません。ぜひ皆さんのできる範囲で投資をスタートしてみてはいかがでしょうか。

以上、ご参考になれば幸いです。

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