皆さんの毎月の生活費はどの程度でしょうか?
投資の種銭を作るためには節約するか収入を増やすことが重要です。特に節約であれば、誰でもすぐに効果が期待できるため取り組みやすいでしょう。
本記事では総務省の家計調査を題材に、一人暮らしの方がどの程度の生活費で生活しているのかご紹介します。また、生活費を下げるために何ができるのか検討していきます。
単身世帯の生活費は平均15万円/月程度!
結論から言えば、単身世帯、つまり一人暮らしの方の生活費は約15万円/月です。
これは総務省が実施する家計調査の結果です。この家計調査では全国の二人世帯以上と単身世帯の合計9千世帯を対象に調査を実施しています。
単身世帯の調査対象者は、親からの仕送りで生活する学生などは含まれていません。独身の社会人の方やリタイアしたお年寄りなどが調査対象です。
以下で調査結果を詳しく解説していきます。
生活費の経年変化
以下は2017年以降の平均消費支出(生活費)です。
2017年~2019年までは16万円/月程度の生活費でしたが、2020年には15万円/月まで落ちています。
また、2021年は1~3月と4月~6月の集計データしかありませんが、平均すると約15万円/月の生活費になります。コロナの影響もあり2020年以降は生活費が下がっているのでしょう。
本調査結果から、一般的な独身世帯は月15万円~16万円で生活していると考えてよいでしょう。
年齢別の生活費
次に年齢別で生活費に違いがあるのか確認していきます。
世代 | 平均消費支出 |
---|---|
34歳以下 | 149,605円/月 |
35~59歳 | 168,043円/月 |
60歳以上 | 141,951円/月 |
65歳以上 | 138,542円/月 |
平均 | 150,506円/月 |
出典:総務省統計局 家計調査
最も生活費が高いのは35歳~59歳の世帯です。34歳以下やお年寄りと比較して収入が高いことが影響しているのでしょう。
一方で、年金をベースに生活している60歳以上になると、月の生活費は14万円程度まで下がります。年齢が高くなれば体力や行動力も落ちてきます。やはり歳を取るとそこまで高い生活費はいらないようです。
生活費の内訳
それでは一体どの支出にどの程度お金を払っているのでしょうか?2020年の平均消費支出の内訳を確認していきます。
支出項目 | 金額 |
---|---|
食料(外食含む) | 38,257円 |
住居 | 20,948円 |
水道・光熱 | 11,686円 |
家具・家事用品 | 5,293円 |
被服・履物 | 4,692円 |
保険医療 | 7,029円 |
交通通信 | 18,217円 |
教育娯楽 | 15,452円 |
その他支出 | 28,932円 |
出典:総務省統計局 家計調査
まず気になるのは住居費が少ない点です。これは持ち家の方も一定数含まれているからでしょう。
また、「その他支出」には、美容院やタバコなどの嗜好品、日用品その他雑多な支出が含まれます。
生活費を更に減らすことは可能なのか?
月15万円の生活費の内訳をご紹介しましたが、ここから更に生活費を下げることはできるのでしょうか?
月15万円の生活費と聞くとかなりキツキツのように感じますが、高校中退投資家はまだ生活費を下げることができると考えています。
以下でご紹介する支出の見直しをすれば、月13万円程度での生活も十分可能でしょう。特に1と2は契約している会社を見直すだけですから検討の余地があるはずです。
1. 交通・通信
交通・通信の詳細な内訳を以下に示します。
- 交通:2,633円
- 自動車等関連費:8,298円
- 通信:7,286円
- 合計:18,217円/月
出典:総務省統計局 家計調査
この中で削減を検討したいのが通信費です。
田舎に住んでいるのなら「自動車等関連費」を削ることは難しいはずです。また、電車・バスなどの交通にかかるお金も多少は必要です。
一方で、可能性があるのが「通信」です。最近は格安の料金プランが多数出ており、例えば楽天モバイルを活用すればデータ容量無制限で税込み3,278円/月(2021年10月現在)利用できます。
デザリングを活用すれば、別途パソコン用にネット回線を契約する必要はありません。
楽天モバイル以外にもドコモが提供するahamoやKDDIが提供するpovoなどもあります。こちらも20GBのデータ容量を月額3,000円弱で利用することが可能です。
したがって、7,000円/月の通信費を半額近くまで節約できる可能性があります。携帯代が高い方はぜひ検討してみてください。
2. 光熱・水道
続いて生活コストの削減が検討できそうなのが電気代です。以下に光熱・水道の内訳を示します。
- 電気代:5,791円
- ガス代:3,021円
- 他の光熱:702円
- 上下水道料:2,172円
出典:総務省統計局 家計調査
もちろん住んでいる家の広さにもよりますが、毎月の電気代が6,000円は少し高い印象を受けます。
1人暮らしの場合は電気使用量が少ないため、基本料金(電気を使用しなくても支払う金額)が電気代に大きな影響を与えます。例えば、楽天でんきやLooopでんきなどの会社は基本料金が0円です。しかも乗り換えはネットで完結できます。
高校中退投資家も楽天でんきと契約していますが、月々の電気代は3,000円程度です。在宅ワークでもその程度ですから、電気代が高い方は乗り換えを検討する余地があるでしょう。
3. 食費
食費についても削減の余地があるでしょう。
調査結果では38,257円/月ですから、1日当たりで約1,300円、1食当たりで400円以上の計算になります。自炊を組み合わせるなどすれば食費を落とすことを検討できるはずです。
また、食費の内訳を確認すると菓子類に2,755円、飲料代に3,000円程度の支出が発生しています。
「菓子類は1,000円/月程度までで我慢する」、「飲料は水筒を持参するなどしてコンビニでの購入を辞める」、こういった対応をすれば数千円の食費を抑えることができます。
4. その他の支出
その他の支出に含まれるのが、たばこ代の1,562円です。
タバコ代はほぼ税金でできているようなもので、今後も値上がりしていくことはほぼ確実です。また、健康のことを考えても辞めておきたいところです。
タバコをやめれば病気になる確率を下げることができますし、「保健医療」にかかる支出も抑えることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では単身世帯の平均的な生活費をご紹介しました。平均の生活費は月15万円程度ですから思ったよりも低い結果ではないでしょうか。
ただし、まだまだ生活費を抑えることができる可能性があります。今回ご紹介した支出の見直しをするだけでも、月13万円程度まで生活費を落とすことができるでしょう。
月13万円で生活できれば、月20万円の手取りの方は7万円も投資や貯蓄へ回すことができます。生活費の見直しを検討してみてはいかがでしょうか?
以上、ご参考になれば幸いです。