コロナショックを受けて、都心を中心にリモートワークが推奨されています。緊急事態宣言下では、かなりの企業がリモートワークを実施したのではないでしょうか。
しかしながら、先日ネットニュースを見てゾッとしました。なぜなら、2020年8月に毎日出社していた人は、なんと「73.6%」もいるとの調査結果が出たのです。
週1日でもテレワークをしている人は、この73.6%に入らりません。「テレワークが普及している」とは到底言えないでしょう。大多数の人は、コロナ前と同じように毎日通勤しているのです。
本記事では、なぜ日本人がテレワークに移行できないのか、私見を述べたいと思います。
73.6%が毎日出社の衝撃!
「73.6%」が毎日出社していると聞いてどのように考えるでしょうか。私はとてつもなく高い出社率だと感じています。
実は2020年6月に「日本人はコロナで変われない」という記事を書きました。
まさに記事通りの結果になってしまい、非常に残念に感じています。
もちろんテレワークに向かない業種があることは理解できます。また、地方と都心で状況が違うという考え方もあるでしょう。
しかし、コロナショックは社会に対して「新しい生活様式」への適応を求めたわけです。たとえ地方の企業でも、数日テレワークを取り入れるとか、色々と対策を取ることができたはずです。「73.6%」が毎日出社しているわけですから、日本社会は圧倒的に「適応力が欠けている」と言わざるを得ません。
経営人の保守的な考え方
まず、経営に携わる人のマインドが問題でしょう。年功序列に加えて少子高齢化の影響を受けて、日本の会社は年齢層が高い構成になっています。
稀に「全面的にテレワークに切り替えます!」と宣言するような企業もあるのですが、明らかに少数派です。たいていの会社は、思い切った策を講じておらず、日本社会の保守的な姿勢を表しています。
国からの指示だからとりあえずリモートにしておいて、コロナが収まったら100%出社に戻そうという考えだったのではないでしょうか。コロナは収束していませんが、多くの企業ではすでに100%出社に戻ってしまっています。
「毎日出社することは本当に必要でしょうか?」
「少なくとも週数日はテレワークにできないのでしょうか?」
要は今までやってきたことを「変えたくない」のであって、この機会に絶対変わろうという強いマインドがないのです。
日本社員もダメ
社員の考えも長年のサラリーマン生活で毒されてしまっています。
私が勤める会社ではテレワークを推進しています。各々が必要に応じて出社を申請するスタイルです。多少の不便はあるものの、仕事内容を考えればほとんどテレワークにしても良い業種です。
しかし、テレワークに適応できているグループとそうでないグループに明確に分かれてしまっています。
私がたまに出社すると、「この人はいつも出社しているのでは?」と思う人ばかりです。
特に年配の方がテレワークに適応できていない印象です。また、中には「こういう環境下でも出社するのが偉い!」ととんでもないことを言う人もいます。
要するに、自分の考えを正当化したいのです。今まで出社を習慣としていた人達にとって、出社することは正義なのです。
会社にいてもただ喋っているだけなら仕事をしていることになりません。しかし、会社に拘束されて同じことを繰り返す日々を送ってきた人にとっては、出社することが快適なのです。完全に思考停止状態に陥っています。
まとめ
テレワークに適応できていない日本企業をみると、やはり日本の明るい未来を描くことができません。
もちろん、テレワークが全て素晴らしいとは思いませんが、毎日出社することが全てでもないはずです。
社員も経営陣も「適応力」が欠けているのではないでしょうか。今までの自分のスタイルを変えたくない一心で過ごしているように思えます。
今回のコロナショックのようなできごとは、また近い将来訪れるはずです。そういった局面で、自分がしっかりと変化に適応できなければ、自分の価値を高めることはできません。
セミリタイア生活に突入することも、それはそれで「適応力」が求められるはずです。今回の結果を反面教師として、世の中の変化に柔軟に対応できるように日頃から自分の行動を見つめていきたいと思います。