セミリタイア生活

セミリタイア資金に退職金を含めるのは要注意!

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「ある程度の退職金がもらえるからそろそろ会社辞めても大丈夫かも?」

もし退職金をセミリタイア資金に含めて考えているなら要注意です。

なぜなら、セミリタイア初年度は想定以上にお金がかかるし、退職金は自分が想定している以上にもらえないからです。

本記事ではなぜ退職金をセミリタイア資金へ含めて考えてはいけないのかその理由を解説していきます。

「退職金を当てにしてたけど想定が甘かった」という事態にならないように事前に確認しておきましょう。

退職金をセミリタイア資金に含めるのはダメ!

退職金と聞くとそれなりにまとまったお金が手に入るように感じるのものです。

例えば、退職金として何百万円というお金が入るのであれば、セミリタイア資金の大きな足しになります。

しかし、退職金が本当に自由に使えるかどうかは慎重に考えなければいけません。以下では退職金をセミリタイア資金の算定に含めないほうが無難である理由について説明していきます。

勤務年数が短いと退職金は少ない

退職金はほとんどのケースで勤務年数が長いほど有利な設計になっています。

退職金制度は多くの会社で終身雇用が前提の時代に作られた制度であり、長年会社で働いた見返りとして支給する意味合いが強くなっています。

したがって、勤務年数の増加によって指数的に退職金が増加するのが一般的です。「10年~15年働いたからそれなりにもらえるだろう」と甘い考えを持ってはいけません。

会社の規定を確認すれば退職金の少なさに驚くでしょう。

自己都合での退職は減額される

自分から退職を申し出た場合は「自己都合による退職」になり、退職金が減額されるのが一般的です。

上述の通り、退職金は勤務年数が長いほど大きく増える傾向にあります。

一方で、退職金の減額率は勤務期間が短いほど大きくなります。つまり、勤務期間が短いうちに辞めると「最初から金額が少ない上に更に減額されてしまい全然もらえない」のです。

例えば、10年勤務して辞めるなら退職金算定額の70%支給、20年で辞めるのなら90%を支給するような形です。

こちらも会社の規定に減額率が記載されていますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

退職初年度は社会保険の支払いがきつい

退職したら気をつけなければいけないのが国民健康保険/健康保険の支払いです。

会社を辞めて無職になった場合、誰かの扶養に入らないのであれば、「会社で加入していた健康保険の任意継続」か「国民健康保険への切り替え」を選択することになります。

どちらを選択するにせよ、支払う保険料は前年の所得をベースに決定されますのでそれなりの金額になります。

もちろん、ご自身の所得によって変わるわけですが、以下の事例のように40万円/年程度かかる可能性もあります。

条件:月額報酬30万円の方が健康保険の任意継続をする場合(東京都の協会けんぽの場合)

39歳以下:29,430円/月(353,160円/年)

40歳~64歳の場合:34,350円/月(412,200円/年)

出典:任意継続被保険者の方の保険料額(東京都)

住民税も前年の所得で決まる

健康保険/国民健康保険だけでなく、住民税も前年の所得によって支払う金額が決定します。

住民税は所得に応じて決まる「所得割」と所得にかかわらず定額で発生する「均等割」があります。

このうち「所得割」の部分は一律10%の税率になっています。したがって、平均的な収入がある方であれば、退職後も引き続き月に数万円レベルの支払いが必要になるでしょう。

先にご紹介した国民健康保険/健康保険と住民税の支払いで毎月それなりの出費が想定されます。

引っ越し代がかかる

さらに退職後に引っ越しを検討しているのであればそれなりの出費を覚悟しなければいけません。

会社を辞めてセミリタイアするわけですから、生活環境が大きく変わる可能性があります。家賃の安い地方へ引っ越すケースなどを検討されている方も多いでしょう。

しかし、引っ越しには退去費用や新居の敷金・礼金など様々な費用が発生します。質素な一人暮らしだったとしても、合計すれば数十万円単位の支出が想定されます。

退職金はほとんどなくなると考えたほうがよい!

したがって、以下2つの観点から退職金はほぼなくなるものと考えておくべきです。

  • そもそももらえる退職金が少ない
  • 退職した翌年はそれなりに出費がかさむ

定年間近であれば話は別ですが、勤務期間が10年〜20年程度のレベルでは高額の退職金を期待するのは難しいです。

加えて、退職初年度は社会保険料や住民税、新生活のための費用などで会社員時代と同等レベルの支払いを継続する必要があります。こういった支払いで退職金はほぼ消えてなくなってしまうのです。

まとめ

本記事では退職金をセミリタイア資金へ含めて考えてはいけない理由を説明しました。

会社を早く辞めたいという気持ちが強くなり、セミリタイアを急ぐばかりに退職金を当てするのは得策ではありません。

特に若くして退職する場合は退職金自体があまりもらえないですし、新しい生活へ移行する退職1年目はお金がそれなりに必要になります。

セミリタイア資金を検討する際は「退職金は様々な支払いでなくなるもの」と頭に入れておきましょう。

以上、ご参考になれば幸いです。

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