FIREを目指すには一体何をどうすればよいのでしょうか?
ネットでFIREと検索すれば、FIREを達成するために必要なことややるべきことを確認することができます。
一方で、人によってアドバイスの内容は異なります。様々な意見がインターネット上に溢れており、何をどうすればよいのか迷ってしまう方も多いでしょう。
しかし、一般的な収入や能力の方がやるべきことは限られています。
本記事では著者の経験に基づいてFIREを目指す際にやるべきことをまとめていきます。
FIREとは?
FIRE(経済的自立と早期退職)は投資などで資産を作り、定年を待たずに早期に会社を辞めて生活するスタイルを指します。
一般的には定年退職したら年金と現役時代に貯めた貯金を取り崩しながら生活するが普通です。
一方で、FIREの場合は株の配当や売却益などを生活費の原資にすることを前提にしています。
したがって、FIREでは資産が右肩下がりで減っていくような状態になるとは限りません。保有する資産は維持される、もしくは増えていくこともあり得ます。
会社からの収入がなくても長期に、そして持続的に生活できるのがFIREです。
なぜ我々はFIREを目指すのか?
多くの方は会社での働き方や現在の生活に不満を持っています。
そしてこんな無駄なことをしていてよいのか、人生の貴重な時間を無駄にしていないか、と考えるものです。
それなら一生困らない資産を作って自由な生活をしたい、こう言った気持ちがFIREを目指す原動力になっています。
例えば、会社員として働いていれば、理不尽なことをたくさん経験するでしょう。
- 台風などの自然災害が来ようが出社が必要
- 面倒な同僚や上司との付き合い
- 上司の愚痴を聞く飲み会への出席
- 社外では全く意味をなさない書類の作成
- 意味不明な会社のしきたり
転勤を命じられて家族との関係を壊してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
このように世の中の多くの方は不満を持っており、できるのなら会社から脱却したいと考えているのです。
FIREを達成するのは難易度が高い!
そんなFIREを目指す上での大きな問題点は、FIRE達成の難易度がめちゃくちゃ高いことです。
これが老後資金の確保であればそこまで大変ではありません。
社会人になって毎月1万円でも2万円でも投資を続ければ、十分な金額を用意できる可能性が高いからです。
FIRE達成に必要な資産は莫大
一方で、FIREの達成を目標に据えるのであれば、そのハードルは高いものになります。
経済的自立の定義として、個人投資家の間でよく使われるのが4%ルールです。
簡単に言えば、運用資産の4%を取り崩していっても資産が枯渇する可能性が低いというものです。
この4%ルールで考えると、ご自身の年間生活費の25倍の資産があれば経済的自立を達成したと考えることができます。
年間生活費 x 25年= FIREに必要な資産
このルールで計算したFIREに必要な資産は下表の通りです。
年間生活費 | 月の生活費 | FIREに必要な資産 |
---|---|---|
200万 | 16.7万 | 5,000万 |
250万 | 20.8万 | 6,250万 |
300万 | 25万 | 7,500万 |
350万 | 29.2万 | 8,750万 |
400万 | 33.3万 | 1億 |
450万 | 37.5万 | 1億1,250万 |
500万 | 41.7万 | 1億2,500万 |
人によって必要な生活費は大きく異なります。家族構成なども影響するでしょう。
しかし、仮に月25万円程度の生活費を確保しようとすれば、経済的自立には7,500万円もの資産が必要になります。
しかもこの金額を老後までではなく40代や50代など定年前に準備しなければいけません。
したがって、難易度としてはFIREの達成>>老後資金の確保という図式が成り立つのです。
FIREするには?
ではこれほど難易度の高いFIREを達成するためにはどうすればよいのでしょうか?
ある方に聞けば副業で成功しなければ厳しいと答えるかもしれません。別の方に聞けば、節約で確実に生活費を落とすことが重要だと言うかもしれません。
これはその通りです。なぜなら、人のアドバイスというものはその方の経験に基づくからです。
副業を当てた方なら副業が大事、節約が得意な人であれば節約を、投資で成功した方なら投資が重要と考えるからです。
一方で、読者の多くの方は著者と同じように特別な才能をお持ちではないはずです。副業で一発当てることもできないし、お勤めの会社のボーナスが数百万円も出るような一流企業には属していないはずです。
そこでここでは著者のような高校中退のダメ人間でも資産を構築できた方法について、やるべきことを順番に解説していきます。
① 生活費の見直しと削減
FIREをしたいと思ったら、まず最初にやるべきことは生活費の見直しと削減です。
いくら収入が高い方でも、給料の全てを使ってしまっては貯蓄や投資にお金を回すことはできません。
そのため、まずは無駄な支出を洗い出すことから始めます。
なぜ生活費の見直しから始めるかと言うとそれは再現性があるからです。これがいきなり副業に手を出し一発当てろというアドバイスではほとんどの人はできません。
生活費の見直しであれば誰でもできるので確実に効果が見込めます。
② 投資を始めてみる
次にとにかく投資を始めてみることです。
①の生活費の見直しの段階で生活費に1円も無駄がなかったという人はまずいないでしょう。
そこで①で生活費を削減した分を投資へ回していきます。最初は金額が少なくても構いません。
またこの段階では具体的な目標がなくても構いません。なぜなら、投資を始めることに意義があるからです。
投資を始めれば、投資でお金が増えたり減ったりすることを肌で実感することができるからです。
日本人の多くは投資を毛嫌いしています。何を隠そう私も投資に良いイメージはありませんでした。
しかし、断言します。普通の方は投資をしなければFIREを達成することは無理です。
生涯年収が数億円程度と言われる日本で、日々の生活費を差し引いて、40代に1億円などの資産をどうやって準備するのでしょうか?
まずは投資に触れてその重要性を早くから認識すべきです。
③ 目標をより詳細に設定する
ここまできて初めてFIREの具体的な目標設定に入ります。
最初に目標設定することを推奨する方が多いでしょう。しかし、最初に高すぎる目標を掲げてもうまくいかないものです。
まずは行動してみて、自分はどこまでできそうか、投資ってどういうものか、ここを肌感覚で理解してから具体的な目標を掲げた方が挫折せずに続けられます。
ですから具体的な目標設定は投資を始めた後でも遅くありません。
ここでどれほどの生活費が必要で、そしていつまでにFIREを達成したいのかを検討します。その結果から、具体的な毎月の投資額が計算できます。
そうすると今のままでは無理だということに気づくはずです。
そこで再度①で生活費の見直しを行い、②の投資へ回すお金を極限まで増やしていくのです。
④ 副業を始めてみる
ここまできて始めて副業にチャレンジします。
投資の世界は入金力がものを言う世界です。
月1万円の投資をしている人と月100万円の投資をしている人では、当然ながら後者の方が資産を増やせます。
いくら投資の勉強をしても利回りを何倍にも上げることは難しいのです。
そこで本業以外の収入源の確保にチャレンジします。
著者の経験から言わせてもらえば、副業できっちり結果を出せる方は多くありません。
もちろん、結果を出している方はいらっしゃいます。しかし、出社すれば確実にお給料をもらえる会社員とは違って、副業は実力がなければ無収入に終わることもあり得ます。
著者も本ブログを3年ほど続けていますが、サーバー代を稼ぐ程度(利益はゼロ)の状態です。
したがって、まずは生活費の見直しを徹底的にやり、その後に副業を始めるのがよいでしょう。
⑤ 本業を頑張る
支出を見直し、投資を始めて、副業にも挑戦したら、本業にも力を入れましょう。
会社を辞めるつもりなら本業をおろそかにしてよいと考えるかもしれません。
しかし、これは話が別です。なぜなら、本業で結果を出して評価を高めておけば、経済的自立を達成したあとに有利な立場を作れる可能性があるからです。
例えば、会社から必要な人材だと評価されていれば、FIRE後に契約社員などで緩く働くことができるかもしれません。
FIREした後にスモールビジネスを立ち上げる場合でも、やはり仕事をしっかりやった経験は生きるものです。
まとめ
本記事ではFIREするためには何から始めればよいのかその順序をご紹介しました。
まずは支出の見直しから始めて、少しでもよいから投資にお金を回してみることが重要です。そうすれば自ずと投資の重要性を理解することができるでしょう。
そして、具体的なFIREの目標を設定して、それに向かって更なる節約や収入源の確保を進めていきましょう。
ここまで来ればFIREに向かって一直線の状態になります。後はご自身のペースで目標に向かって行動し続ければよいのです。
以上、ご参考になれば幸いです。