高校中退投資家Toshiは、世界有数の銀行であるHSBC香港に銀行口座を開設しています。
本記事では、HSBC香港で販売されている人気ファンドについて考察し、下記2点について理解を深めていきたいと思います。
- 世界の投資家はどんな商品を購入しているのか?
- 投資の世界的な潮流をつかむ。
なお、下記記事で2020年7月のHSBC香港ファンドランキングをご紹介しました。本記事は2020年8月版の人気ファンドを解説していきます。
HSBC香港おすすめファンドランキング 2020年8月版
HSBC香港のホームページで人気ファンドとして紹介されているファンドを下表にまとめました。
2020年8月は11ファンドが人気商品として紹介されていますが、先月のランキングから変更はありませんでした。全てのファンドが2020年7月の人気ファンドとしてご紹介したものと同じです。
2020年8月の人気ファンド
HSBC カテゴリー | ファンド名 |
---|---|
Greater China Equity | JPM GREATER CHINA |
Domestic Equity – China | JPMorgan China Pioneer A-Share Fund |
Asian Fixed Income | Fidelity Funds Asian Bond Fund |
Asian Fixed Income | HSBC Asian Bond Fund |
Asian Fixed Income | HSBC CIT-HSBC Asia High Income Bond Fund |
Asian Fixed Income | Blackrock Global Funds-Asian Tiger Bond Fund |
Asian Fixed Income | BlackRock Asian Tiger Bond Fund |
Asian Fixed Income | JPMorgan Asian Total Return Bond |
US Fixed Income | AB – American Income Portfolio |
Multi Asset | UBS (Lux) Key Selection SICAV China |
Multi Asset | Amundi HK – Balanced Fund |
出典:HSBC香港HPより作成
前月から大きなイベントやニュースはなかったため、ランキングにも変動がなかったのかもしれません。
今回は新たにご紹介できるファンドがありませんので、人気ファンドのコロナショックからの値動きについて考察していきます。
人気ファンドのコロナショック後の値動き
コロナショックで底値をつけてからの人気ファンドの値動きを下表に示します。底値を0%とした場合の、6月末までの上昇、7月から9月下旬までの上昇について示します。
ファンド名 | 3月→6月 | 7月→9月 |
---|---|---|
JPM GREATER CHINA | 37.94% | 19.04% |
JPMorgan China Pioneer A-Share Fund | 35.75% | 21.56% |
Fidelity Funds Asian Bond Fund | 12.16% | 3.86% |
HSBC Asian Bond Fund | 9.07% | 3.03% |
HSBC CIT-HSBC Asia High Income Bond Fund | 10.27% | 4.53% |
Blackrock Global Funds-Asian Tiger Bond Fund | 12.23% | 3.61% |
BlackRock Asian Tiger Bond Fund | 12.32% | 3.56% |
JPMorgan Asian Total Return Bond | 9.83% | 3.1% |
AB – American Income Portfolio | 16.54% | 2.92% |
UBS (Lux) Key Selection SICAV China | 16.65% | 6.79% |
Amundi HK – Balanced Fund | 21.41% | 6.21% |
出典:HSBC香港HPより作成
どのファンドも底値をつけてから6月末までの間に一気に基準価額を戻しています。
主に債券へ投資するファンドは、7月以降は3〜4%程度とほとんど上昇していません。一方で、投資対象が株式のファンドである「JPM GREATER CHINA」と「JPMorgan China Pioneer A-Share Fund」は7月以降も20%程度の上昇を見せています。
次にコロナショックでの下落率と現在までの回復度合いを比較してみます。
ファンド名 | 下落率 | 3月→9月 | 差分 |
---|---|---|---|
JPM GREATER CHINA | 22.28% | 56.98% | 34.7% |
JPMorgan China Pioneer A-Share Fund | 18.65% | 57.31% | 38.66% |
Fidelity Funds Asian Bond Fund | 12.23% | 16.02% | 3.79% |
HSBC Asian Bond Fund | 10.19% | 12.10% | 1.91% |
HSBC CIT-HSBC Asia High Income Bond Fund | 12.66% | 14.80% | 2.54% |
Blackrock Global Funds-Asian Tiger Bond Fund | 12.55% | 15.84% | 3.29% |
BlackRock Asian Tiger Bond Fund |
12.60% | 15.88% | 3.28% |
JPMorgan Asian Total Return Bond | 10.68% | 12.93% | 2.25% |
AB – American Income Portfolio | 17.86% | 19.46% | 1.6% |
UBS (Lux) Key Selection SICAV China | 14.38% | 23.44% | 9.06% |
Amundi HK – Balanced Fund | 21.22% | 27.62% | 6.4% |
出典:HSBC香港HPより作成
債券を投資対象とするファンドでは、基準価額は下落前の水準に戻った程度です。一方で、中国株式へ投資する2つのファンドは下落前よりも30%以上も上昇しています。
株式と債券の両方へ投資する「UBS (Lux) Key Selection SICAV China」や「Amundi HK – Balanced Fund」も5%以上コロナ前よりも上昇していますが、圧倒的に中国株ファンドの成績がよいため見劣りしてしまいます。
所感
いかがでしたでしょうか。
2020年8月の人気ファンドは、コロナショックによる下落やその後の回復具合を確認すると、中国株へ投資するファンドの成績が良いことが分かります。
米国株も連日のように最高値を更新しており、株式への資金流入が若干加熱気味に感じています。多くの方が言われていることですが、現時点での株式ファンドへの投資は、高値を掴んでしまう可能性が高いかもしれません。
来月以降も引き続きHSBC香港の人気ファンドの分析を続けていきたいと思います。
以上ご参考になれば幸いです。