高校中退投資家Toshiは世界でも有数の銀行である「HSBC香港」に銀行口座を開設しています。HSBC香港では日本では購入できない投資商品を多数購入することができます。
「HSBC香港のような世界的な銀行ではどのような商品が人気なのでしょうか?」
本記事では、HSBC香港で毎月公表されている人気ファンドについて考察していきます。それらの人気ファンドを考察することで、「世界的な投資の潮流」を掴んでいきたいと思います。
なお、下記記事で2020年8月のHSBC香港ファンドランキングをご紹介しました。本記事は2020年9月版の人気ファンドを解説していきます。
HSBC香港おすすめファンドランキング 2020年9月版
HSBC香港のホームページで紹介されている人気ファンドを下表にまとめます。
2020年9月は11ファンドが人気商品として紹介されていますが、先月のランキングと全く同じでした。2020年7月も同じですから、7月以降ランキングに変動はない状況です。
2020年9月の人気ファンド
HSBC カテゴリー | ファンド名 |
---|---|
Greater China Equity | JPM GREATER CHINA |
Domestic Equity – China | JPMorgan China Pioneer A-Share Fund |
Asian Fixed Income | Fidelity Funds Asian Bond Fund |
Asian Fixed Income | HSBC Asian Bond Fund |
Asian Fixed Income | HSBC CIT-HSBC Asia High Income Bond Fund |
Asian Fixed Income | Blackrock Global Funds-Asian Tiger Bond Fund |
Asian Fixed Income | BlackRock Asian Tiger Bond Fund |
Asian Fixed Income | JPMorgan Asian Total Return Bond |
US Fixed Income | AB – American Income Portfolio |
Multi Asset | UBS (Lux) Key Selection SICAV China |
Multi Asset | Amundi HK – Balanced Fund |
出典:HSBC香港HPより作成
人気ファンドを確認すると、債券ファンドが人気であることが分かります。また、株式ファンドでは中国を投資対象とするものが入っていることが特徴的です。
今回は新たにご紹介できるファンドがありません。先月に引き続き、人気ファンドのコロナショックからの値動きについて考察していきます。
人気ファンドのコロナショック後の値動き
コロナショックで底値をつけてからの人気ファンドの値動きについて下表にまとめます。3月時点の底値を0%とした場合の基準価額の上昇率を示しています。
ファンド名 | 3月→6月 | 7月→9月 | 9月→10月 |
---|---|---|---|
JPM GREATER CHINA | 37.94% | 19.04% | 5.59% |
JPMorgan China Pioneer A-Share Fund | 35.75% | 21.56% | 3.92% |
Fidelity Funds Asian Bond Fund | 12.16% | 3.86% | -0.23% |
HSBC Asian Bond Fund | 9.07% | 3.03% | 0.00% |
HSBC CIT-HSBC Asia High Income Bond Fund | 10.27% | 4.53% | -0.05% |
Blackrock Global Funds-Asian Tiger Bond Fund | 12.23% | 3.61% | -0.03% |
BlackRock Asian Tiger Bond Fund | 12.32% | 3.56% | -0.07% |
JPMorgan Asian Total Return Bond | 9.83% | 3.1% | 0.51% |
AB – American Income Portfolio | 16.54% | 2.92% | -0.21% |
UBS (Lux) Key Selection SICAV China | 16.65% | 6.79% | 1.35% |
Amundi HK – Balanced Fund | 21.41% | 6.21% | -0.22% |
出典:HSBC香港HPより作成
どのファンドも底値をつけてから6月末までの間に一気に基準価額を戻しました。そして、7月→9月では株式ファンドが好調でした。
さすがに、10月の1ヶ月間での変動はほとんどありません。しかし、中国株式を投資対象とした「JPM GREATER CHINA」と「JPMorgan China Pioneer A-Share Fund」は4〜5%程度上昇し続けており好調です。
次にコロナショックでの下落率と現在までの回復度合いを比較してみます。
ファンド名 | 下落率 | 3月→10月 | 差分 |
---|---|---|---|
JPM GREATER CHINA | 22.28% | 62.57% | 40.29% |
JPMorgan China Pioneer A-Share Fund | 18.65% | 61.23% | 42.58% |
Fidelity Funds Asian Bond Fund | 12.23% | 15.79% | 3.56% |
HSBC Asian Bond Fund | 10.19% | 12.10% | 1.91% |
HSBC CIT-HSBC Asia High Income Bond Fund | 12.66% | 14.75% | 2.49% |
Blackrock Global Funds-Asian Tiger Bond Fund | 12.55% | 15.81% | 3.26% |
BlackRock Asian Tiger Bond Fund |
12.60% | 15.81% | 3.21% |
JPMorgan Asian Total Return Bond | 10.68% | 13.44% | 2.76% |
AB – American Income Portfolio | 17.86% | 19.25% | 1.39% |
UBS (Lux) Key Selection SICAV China | 14.38% | 24.79% | 10.41% |
Amundi HK – Balanced Fund | 21.22% | 27.40% | 6.18% |
出典:HSBC香港HPより作成
債券を投資対象とするファンドでは、基準価額は下落前の水準に戻ったに過ぎません。一方で、中国株式へ投資する2つのファンドは下落前よりも40%以上も上昇しています。
コロナショックで狼狽売りせずに保有し続けられた人は、40%も株価が上昇したことになります。下落時に購入できた人はさらに大きな利益を得られたはずです。
所感
いかがでしたでしょうか。
2020年9月の人気ファンドは、2020年7月と8月から変動はありませんでした。引き続き債券ファンドと中国株ファンドが人気です。
人気ファンドの基準価額の推移をみると10月はほとんど変動は見られませんでしたが、唯一中国株ファンドは順調に上昇しています。
好調であった米国株がもたついていますが、中国株が非常に調子がよいです。やはり米国への集中投資ではなく、広く分散投資をしていくことが重要であると改めて思い知らされました。
11月は米国の大統領選挙があります。HSBC香港の人気ファンドがどのように変動するのか引き続き分析していきたいと思います。
以上ご参考になれば幸いです。