投資で成功する秘訣として、「投資をやめないこと、市場から退場しないこと」が重要だとよく言われます。
株式市場には良い時もあれば悪い時もあります。コロナ禍のような下落時においても、淡々と投資を継続することが「投資で勝つ」ための成功の秘訣なのです。
一方で、多くの投資家は、投資を始めても長続きしない方や、暴落時に不安になってしまう方が多いようです。
では、「どのように投資のモチベーションを維持すればよいでしょうか?」
本記事では、投資を4年以上継続しており、2,000万円以上を運用している高校中退投資家が、その悩みにお答えします。
投資のモチベーションが維持できない理由
投資のモチベーションが維持できない理由として、大きく分けて2つの側面があると考えています。
投資のモチベーションが維持できない理由
・投資自体が退屈でつまらない
・投資をしていることが不安になる
以下では、この2つについて解説していきます。
投資自体が退屈でつまらない
長期積立を前提とした「インデックス投資」は非常に退屈なものです。
老後の資金などのために投資をしている個人投資家の多くは、日経平均やニューヨークダウなどの株価指数(インデックス)と同じ動きを目指す「インデックス投資」をしていると思います。
例えば、日経平均に連動する投資信託を毎月定額積立などの投資方法です。
しかし、優良な投資信託のほとんどは配当を出しません。したがって、このような投資方法は、積立によって資産が上下しながら徐々に増えていくだけで、非常に退屈なものです。
配当金があるものに投資する
そこで、配当金を出す商品、具体的には、投資信託ではなく上場投資信託(ETF)へ投資することをお勧めします。
例えば、私の購入しているような米国ETF(全世界型や米国を投資対象とするインデックスファンド)がその例です。
これらのETFを主な投資商品にすることによって、配当金を継続的に受け取ることができます。これが、「投資を継続するモチベーション」になります。
例えば、私は2020年の1月〜8月の間に、約21万円の配当金を受け取りました。これは20代サラリーマンの1ヶ月の給与に相当する金額です。
自分が働かなくても、1ヶ月分の給与が勝手に入ってくる状態ですから、「投資をしていることを実感」することができています。
リスクの高い個別株への投資でなくETFへの投資であれば、投資額が増えていけばいくほど、受け取る配当金も増えていく可能性が高いはずです。
もちろん、不況時には一時的に配当金が減る可能性があるのも事実です。しかし、定期的に「配当金を受け取る」というイベントは、投資のモチベーションを高めます。
図表を作成して可視化する
下図は高校中退投資家の毎年の配当金の推移を可視化したものです。年々受け取れる配当金が増えていることがわかります。
注:2020年は1月〜8月までの配当金合計額
このように配当金が徐々に増えていく状態を「視覚的に把握」することで、投資の成果を理解できます。配当金が少ない方は「購入したETFの株数」をグラフにしてもよいでしょう。
つまり、「確実に前に進んでいる」ことを実感することが重要だと考えます。
もちろん、投資の評価額も1つの指標にはなります。しかし、株価は大きく上がったり下がったりするので、一歩一歩着実に積み上がっていることを実感するのに良い指標だとは思いません。
適度の買付頻度を設定する
また、投資へのモチベーションの維持には、定期的な積立(毎週積立)が有効だと考えています。
大手のネット証券であれば、毎日積立、毎週積立、毎月積立など、購入頻度を自由に設定できるはずです。
しかし、毎月積立ではあまりにも頻度が少ないと感じます。つらいつらいサラリーマン生活を1ヶ月間耐え抜いて、1回株式を購入するだけです。
一方で、毎日積立を設定してしまうと、最低でも月に20株程度のETFを購入する必要があり、投資額が少ない人には向きません。また、毎日送られてくる「取引報告書」を確認するのを苦痛に感じる方もいるでしょう。
結果として、「毎週積立」がちょうどよいのではないかと考えています。
1週間仕事を頑張り、週末に株数が積み上がっていることを確認する、このサイクルであれば投資が生活の一部にうまく組み込めると思います。
投資をしていることが不安になる
投資初心者は投資をしていることに対して不安で仕方ないはずです。
「自分の投資方法は合っているのか?」、「もっとよい商品があるのではないか?」
私もよくこのように考えていました。
「周りの声を気にするな」と言いますが、それができたら誰も困りません。
ここでは、どのようにして投資への不安を軽減していったのか、解説していきます。
短期的な目標設定をする
1年後など短期的な目線で目標を設定するようにすべきです。
長期投資のゴールは何十年も先です。「老後資金として20年後に2,000万円を貯める」などの目標設定では、全く実感が湧きませんし、気が遠くなる作業で途中でやめたくなるでしょう。
そのため、短期的な目標やゴールを設定することをお勧めします。例えば、「1年後に月1万円の配当金を受け取る」などです。
自分の中で明確な目標が設定されていると、周りの声が自然と気にならなくなります。
SNSはほどほどに
他人は無責任ですから、他人の言葉に惑わされるのはやめましょう。
右も左もわからない投資初心者は、自分が正しい投資をしているか不安で仕方ありません。だからと言って、ソーシャルメディアで色々な人の発信をみることはあまりお勧めしません。
ソーシャルメディアでは、「XX万円の損しました。もう終わりです」とか「投資で借金を背負いました」など、インパクトのある発信が非常に多いです。
または、「米国株へ集中投資しないやつは馬鹿だ」とか投資手法についてもコメントされる方がいます。
しかし、誰にも将来のことは分からないはずです。彼らの言葉を信じて損をしても彼らは補償してくれません。
そこで私は、「ソーシャルメディアからは適度に距離を取る」ことをお勧めします。
投資初心者は特にある程度制限を設けた方が良いと思います。自分の投資スタイルが確立されておらず、色々な人の言葉に一喜一憂するためです。
投資に関する情報は、一気に入れるのではなく、徐々に増やしていくようにしましょう。
ルールを決める
証券会社のHPへログインする日や回数を決めてしまいましょう。
前述の通り「インデックス投資」をしている方のゴールは何十年も先ですから、現時点の株価にさほど意味はありません。
個人的には、「証券会社のHPへは、週末だけしかログインしない」などのルールを設けてよいと考えています。
そうすれば、毎日のようにログインして一喜一憂することもなくなるはずです。最初は苦痛かもしれませんが、慣れてしまえばきっと問題ありません。
いつも同じ時間に起きていれば、大体同じ時間に目が覚めるのと同じです。人間は面白いもので、すぐに習慣化できるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
投資を始めたはよいものの、すぐにやめてしまっては本当にもったいないです。投資の成果はすぐに出ないからです。
投資のモチベーションを維持するために、「配当金や購入株数を指標にしてモニタリングすること」や「投資に関わる情報を制限すること」ことをご紹介しました。
もちろん全ての人に当てはまるとは限りませんので、今回ご紹介した投資モチベーションの維持方法を参考に、ご自身にフィットする投資スタンスを構築いただければ幸いです。
以上ご参考になれば幸いです。
投資商品 (米国ETF)についてはこちらを参考にしてください。